蘇った闇の戦士






「助けてーーーーーーママーーーーーーーー」

薄暗い夜の中、少年骨川スネ夫は震えながら最悪な男から逃げていた。
ニ十分前、ロクセイアによって、殺し合いに強制させられ、中学生くらいの少年が容赦なく殺された。
なんでこんなことになってしまったのかと思う。

臆病なのび太は本当の勇気や優しさを持っている。
ガキ大将のジャイアンは一番頼りになり、友情を信じて大切にしている。
静香ちゃんは誰かを支えることができる強さがある。
それに比べて自分は何もない。
どうすればいいのか分からない所を一人の男と遭遇するが、その男は突然、銃を向けた時点ですぐに逃げるが、その男も逃がさないという顔をし、追いかけられ今も逃げ回っているのだ。

(いつまで追いかけても拉致が明かない)

その男石堀光彦は特殊能力を使って、逃げる少年をあっという間に追いつき、スネ夫は懸命に逃げようとするが、転倒してしまった。
石堀は質問する。

「聞きたいことがある。弧門一輝という男を見なかったか」
「知らないよ」
「じゃあ、死ね」

石堀は銃を向け、撃とうとするが、謎の声によって阻止されることになる。

「貴様、何をしている」

緑色の髪の青年が来たことにより、状況は変わる。

「絶影」

バコンという音が響き、虹色の光と共に人間大の人形が現れた。
次の瞬間、絶影の首から二本の触鞭は石堀に向かって進行するが、石堀は素手ではだいて後ろに下がった。

彼ーー劉鳳はスネ夫の元へ駆けつけた。

「おい、大丈夫か?」
「大丈夫です」

劉鳳はこの殺し合いを開いたロクセイアに怒りを露わにしていた。
何も罪のない少年を殺され、救えなかったことを後悔した。
前に出ないという判断は正しかった、でも、罪悪感がいっぱいだ。
だが、ここで悔やんでも時間の無駄だ。
するべきことは一刻も早く殺し合いに乗っていない人を見つけて保護し、殺し合いに乗る毒虫、そして、ロクセイアを断罪する。
行動に移すが少年の叫び声が聞こえた。
おそらく毒虫に襲われているだろうと。
劉鳳はすぐにこの場所に来たのだ。

(よかった。このお兄さんみたいな乗らない人がいて)

スネ夫は安心した。
青年は正義感が強く頼りになることを。

「お前今のうちに行け、その間に俺はあの男を断罪する」
「で、でも・・・」
「俺は死にはしない。早く逃げろ」

スネ夫はもう彼に言われた通り逃げることしかできない。
あの青年が無事だと願って、立ち上がり、駈け出した。

【D-13/森/一日目/深夜】

【骨川スネ夫@ドラえもん】
【状態】:擦り傷、疲労(小)
【装備】:なし
【道具】:支給品一式、不明支給品1〜3
【思考】
基本:とにかく生き残る
1:逃げる
2:男(石堀)に恐怖
3:ドラえもん達を探したい



ーーーーーー

「この毒虫が貴様は俺が断罪する」

劉鳳は少年を殺そうとしたことを許さない。
ここで断罪しなければ被害が増えるからである。

「行け、絶影」

絶影は二本の触鞭を束ね石堀に向かって直進させる。
石堀は持っていた刀ーーー七天七刀で二本とも斬った。
元々この刀は神裂火織いう女性が使っていた刀なんだが石堀はどうでもよかった。

「この程度か?」
「まだだ、柔らかなる拳、烈迅」

再構築された絶影の触鞭が石堀の両腕から両足へと締め付け拘束させる。
石堀は知らなかった、アルターは使用者が死ぬか力尽きない限り再生すると。

「観念しろ、毒虫」
「それはどうかな?」

本来、この拘束本人の意志ではないと解けないのだが、石堀は違った。
力ずくで拘束を破ったのだから。

「何」
「遊びは終わりにしよう。貴様にダークザギの力を見せてやる」

闇の力を解放するように闇の戦士ダークザギに変身した。
これが石堀の真の姿なのだ。

同時に劉鳳は思ったこの男はあのカズマと同格いや、それ以上かもしれないと。
それでも劉鳳はあきらめない、己の正義を貫くために。

「もうやむを得ん。真の姿を解き放て、絶影」

突然、絶影が光に包まれ、巨大化していく。
劉鳳は絶影に力を解放させ、真・絶影となった。

「ほぉ。貴様も真の力があるのか」

さすがの石堀も劉鳳が真の力があることを驚いていた。
しかし、石堀の余裕な顔は崩れない。

「真・絶影、全力で奴を倒すぞ。柔らなる拳、烈迅」

触鞭が石堀に襲いかかるが、ザギ・パンチで防ぐ。
上を見てみると真・絶影はいなかった。
当の真・絶影は攻撃したと同時にかなりの速さで後ろに回り込んでいた。

「速い」
「剛なる右拳・伏龍」

真・絶影の右脇に装備されたミサイルが発射した。
後部から火花を噴きながら石堀へと迎撃した。
石堀はミサイルに対処するべくグラビティ・ザギという両拳から超動光線を放って対処する。
結果、金属音共に爆発した。

「やったか」

目の前に石堀の姿はない。

「がっ」

劉鳳に七天七刀を突き刺している、石堀だった。

石堀はミサイルを爆破した後、劉鳳を殺害するため、すぐに移動していた。

身体から七天七刀が引き抜かれ、血塗れの体になり、劉鳳の身体は崩れてもおかしてはない。
だが、劉鳳はまだ倒れず、石堀に立ちはだかっている。

「何故、貴様は倒れない」
「逃がしている少年のためだ。こんなことで俺の正義を止めるわけにはいかないからだ」
「くだらん」
「行くぞ絶影。持っている力をすべて出す。剛なる左拳・臥龍」

二発目のミサイルが発射し、石堀に向かっている。
石堀もグラビティ・ザギを使用し、ミサイルとぶつかり合う。
押しているのは石堀ではなく真・絶影が放ったミサイルだった。

「なんだと」

二発目のミサイルは渾身の一撃だ。
劉鳳は己の正義に負けるわけにはいかなかった。
石堀はそれを知る由はない。
そして、ミサイルは石堀に直撃し、周りが爆発した。

「貴様の負け・・・・だ・・・・・」

劉鳳は立ち続けるが、すぐに地面に倒れ、真・絶影も消えた。

(後は頼んだぞ)

ここにいる仲間に後のことを託し、散っていった。

【劉鳳@スクライド   死亡】
【残り128人】




ーーーーーー

周囲が爆発した後、ダーキザギいや、石堀はダメージを受けずに生きていたのだ。

「死んだか」

つまらなそうに吐き、劉鳳が持っているデイバッグを回収する。
逃げたガキについては一度見逃しておこう。
たかがゴミ虫だ、いずれ死ぬ。

これからのことを石堀は思考する。
自分はあの時、弧門一輝が変身したウルトラマンノアによって宇宙の散りになったはず。
主催者が生き返らせたのだろう。
宇宙の散りになってもよかったが、生き返らせた以上仮を返さなければならない。
ならばこの会場にいるすべての参加者を殺し、最後に主催者も殺す。
ウルトラマン以外にも特殊能力がある、先ほどの戦いで甘く見ていた。
もう油断はしない。
ただ、一つの障害がある、弧門一輝についてだ。
奴がウルトラマンノアである以上卑怯な手を使っても殺さなければならない。
奴が勝手に死んでくれればありがたいんだがな。

考えが終わり闇の巨人石堀光彦ーーーダーキザギは宴を楽しむために活動していく。

【D−13/森/一日目/深夜】

【石堀光彦@ウルトラマンネクサス】
【状態】:健康
【装備】:コルト・パイソン@現実、七天七刀@とある魔術の禁書目録
【道具】:支給品一式×2、不明支給品1〜4
【思考】
基本:皆殺し
1:まず会場にいる参加者をみつけて殺す
2:弧門を殺す
3:優勝した後、主催者も殺す
【傭考】
・死亡後からの参戦です



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