少女魔獣






どうしてこんなことになってしまったのか

源静香がいる場所は遊園地だった。
何故、殺し合いに強制されたのか?
なにも悪いことをしていないのに
逆らえば中学生の男の人のようになってしまう
デイバッグを確認するため、中を開け、名簿を取り出した。

「ドラちゃんにのび太さん、スネ夫さん、武さんまでいるの」

静香に安心感があったが、彼らには来てほしくないと思った。
ならばみんなを探して脱出する。

そう決めたその時、一発の銃声が鳴り響き、静香の背中を撃った。
強い衝撃が走り出し、静香は地面に倒れた。
痛みはないが、しかし、黒い不気味なものが生まれ、身体に広がっていく。
静香は何が何だか分からなくなった。
それは、静香としての終わりを告げる切符を手にしてしまったからだ。
そして、静香の意識は魔界にいるホラーという生き物に喰われたのだから。

どうしてこんなことになってしまったのか、時はさかのぼる。

ーーーーーー

「殺し合いね」

遊園地の出口付近に片桐一樹は名簿と支給品の確認をして、終わっていた。
外見だけ見るとギャンブラーの男にしか見えない。
なお、彼は人間ではない。
正体はダークザイドの聖幹部で闇将軍サンダーである。
人間の世界に溶け込むため、人間体の名前を使っているのだ、もちろん名簿に書いてあるが。

彼は優勝し、ダークザイドを救うことだけを考えていた。
だが、人数が多すぎて困っている。
なにせシャンゼリオンやガウザーまでここに呼ばれているのだから。

「ガウザーと協力したいところだが無理だろうな」

ガウザーと共闘して、他の参加者を減らしたい所だが、奴はプライドが高いため、組むことは到底難しいだろう。
一番の障害はシャンゼリオンだ、普段はバカでふざけているが、とてつもない力を発揮するため油断はできない。

ともかくダークザイドの未来のためにも勝ち抜かなければならない。
まず、手駒がほしい、それをできるものが一つある。

「この銃で本当に手駒を増やせるのか?」

それは魔弾と言い、説明書によれば、ホラーという魂がある銃で撃たれたものはホラーという化け物に憑依され、撃った者のいう事を聞くことができるらしい。
もっとも魔界騎士には効かないが。

「魔界騎士か、こいつらには侮れないないな」

彼は気になった、魔界騎士はこの銃の効果が効かないというのは相当タフな奴らであろう。
シャンゼリオンやガウザーと同様な強さかもしれん。
いずれにせよ気をつけなければならない。

「この遊園地にいる参加者をこの銃で試すか」

片桐は遊園地内にいる参加者の探索をすることにした。
魔弾の効果を実験するために。

しばらく遊園地内を歩いている内に、ジェットコースターの真下に一人の少女がいた。

「期待ハズレなことはなるなよ」

ただの少女だが、あくまでここは試し。
拳銃を握り、気づかれないよう、そのまま、引き金を引いた。

ーーーーーー

「上手くいったな」

事が運べたことによって手駒が増えたのだから。
今、いたのが一人だからよかったものの、複数でいた時、気づかれていたであろう。
一人で行動している奴がいたら手駒にすればいい。

「貴様に指示を出す。他の参加者を見つけたら殺せ」

命令し、片桐が静香に渡したのはベルデのデッキ。
確認はしたが、ライダーというのに変身するデッキだ、片桐には使う必要性がなかった。
だからこそ静香に戦力を与えたのだから。

「遊園地から出るか」

片桐は最後に立つのが自分だと思いつつ、静香は操られた人形のように片桐の後についていくように歩き出した。


【F−13/遊園地/一日目/深夜】

【片桐一樹@超光戦士シャンゼリオン】
【状態】;健康
【装備】:魔弾(1/2)@牙狼
【道具】支給品一式×2、不明支給品1〜4
【思考】
基本:ダークザイドの未来のため殺し合いに乗る
1:少女(静香)をうまく利用する
2:単独で行動している参加者がいれば魔弾で撃つ
3:シャンゼリオンを何としても倒す
【傭考】
・第18話以降からの参戦です

【源静香@ドラえもん】
【状態】:健康、ホラーに憑依
【装備】:ベルデのデッキ@仮面ライダー龍騎
【道具】:なし
【思考】
基本:主に従う
1:主に従って行動する



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