まよいドラゴン
僕がワープされた場所は見なれた建物の中だった。
「夢じゃ・・・・・・・・ないな」
夢ではない。
ここは政府組織ノーマンの本部の入り口のロビーだった。
おそらくこれは再現したものだろう。
主催者であるロクセイアはゼイビアックスよりもたちの悪い奴だ。
僕は決して殺し合いに乗る気はない。
「この状況はベントされるんじゃない。殺されたらマジで終わりだ」
やられたりしたら、ベントされ、アドベント空間に転送されるのではなく、本当に死んだら終了なのだから。
そのことを踏まえなければならない
僕はデイバッグから名簿を取り出し、そこには仲間の名と敵対している名が書いてあった。
「少なくとも、レン、ケイス、クリス、ユーブロンはロクセイアを倒すために動くはずだ。ヴィックは本人の意思ならば乗る場はずがないし、アダムは僕たちと敵対していたが、改心してから一諸に戦ったからな大丈夫だ。ただ、ドリュー、JTC、ダニーは警戒しなければならないな」
レン、ケイス、クリス、ユーブロン、ヴィック、アダムは殺し合いを止めようとしているはずだ。
急いで合流しなければならない。
問題はドリュー、JTC、ダニーについてだ。
ドリューとJTCは確実に優勝狙いという方針を立てているだろう。
ダニーは弟にために乗っているだろうな。実際、ダニーの弟をベントした僕の責任でもあるし。
名簿をしまい、中にあるのはドラゴンナイトのデッキではなくオニキスのデッキだった。
僕はアダムから正式に仮面ライダードラゴンナイトの受け継いだはず、恐らくアダムがいるからだろう。
ドラゴンナイトのデッキはアダムに支給され、代わりに僕がオニキスのデッキを支給されたからな。
仲間を探すためノーマンの本部のロビー出たとたん女の子がいた。
女の子に接触するため声をかけた。
「おい、お前」
声をかけられた女の子はこちらを向き、こう言った。
「話しかけないでください。あなたのことが嫌いです」
なんていうことだ。女の子にこんなことを言われるとは。
「そうか。分かった」
とりあえず無視し、仲間を探しに行く。
「ちょっと待ってください」
女の子の声に僕は足を止めた。
「どこに行こうとしているんですか。かわいい女の子を置いて行くなんてないでしょう」
完全に自惚れてるな。
僕だったら顔が良くても自惚れたりはしない。
まぁ、といあえず仮面ライダーとして女の子を置いていくわけにはいかないな。
「自己紹介しておきますね。私は八九寺真宵といいます」
「僕はキット・テイラー」
「キットさんはこの殺し合いの打策はありますか」
打策ね。ユーブロンならこの状況を何とかできるかもしれない。
「ないわけではない。僕の知り合いに一人解決できる人がいる」
「どんな人ですか」
「そのためには信じられないかもしれないが、仮面ライダーのことのついて話さなければならない」
僕は説明した。
鏡の向こう側にベンタラという並行世界があること。
ユーブロンから聞いた話では、ベンタラを侵略するゼイビアックスを倒すため、12人のライダーのアドベントデッキを開発したこと。
地球での戦いでオニキスを含む13人のライダーの協力でゼイビアックスを倒したこと。
僕は今までのことを説明した。
「その話を信じます。どちらにしてもユーブロンという人を探さなければなりませんね」
「こんな広い会場を見つけるのに苦労しそうな気がするな」
「ところで私は探したい人がいるので手伝ってくれませんか」
「分かった。僕も仲間が来ているし」
一人で探すより、一諸に探したほうが早い。
「僕はレン、ケイス、クリス、ユーブロン、ヴィック、アダムが仲間でドリュー、ジェームズ、ダニーは気をつけなければならない」
「私は阿良々木さん、戦場ヶ原さん、羽川さん、阿良々木さんの妹さんの4人は殺し合いに乗るような人達ではありません。特に阿良々木さんは信用できますし、信頼もできます」
互いの知り合いについての紹介は終えた。
真宵の知り合いである阿良々木という人は余程信頼に足る人物だと理解した。
僕の仲間もそうだがな。
「それじゃ移動するか。殺し合いに乗る奴がいるかもしれないしな」
僕と真宵は動き出した。
物語は今、始まったばかりだから。
【J−10/ノーマン本部の入り口前/一日目/深夜】
【キット・テイラー@仮面ライダードラゴンナイト】
【状態】:健康
【装備】:オニキスのデッキ@仮面ライダードラゴンナイト
【道具】:支給品一式、不明支給品1〜2
【思考】
基本:殺し合いに乗らない
1:真宵と行動する
2:仲間達を探す
3:ドリュー、JTC、ダニーを警戒
【傭考】
・本編最終回後の参戦です
【八九寺真宵@物語シリーズ】
【状態】:健康
【装備】:なし
【道具】:支給品一式、不明支給品1〜3
【思考】
基本:殺し合いはしない
1:キットさんと一諸に行動する
2:知り合いを探す
【傭考】
・傾物語終了後からの参戦です
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