マーダーズシンキング
「あ…あのぉ…」
自分を跪かせ、馬乗りにして寛ぐこのサングラスの網服男に俺は心底うんざりしていた。
「オラァ!!」
彼はまた俺のケツを叩く。
(いつになったらこの男は自分から降りてくれるのだろう)
そんな事を思いながら俺はつい30分ほど前の事を思い出す。
◆
俺はImigaというハンドルネームで俗に言うYoutuberをやっていた。
これがまたそこそこ稼げる副業であり、俺は日本一のYoutuberとして大金持ちになるという淡い願望を抱いていた。
しかしだ。
突如として俺は良く分からぬ内に意味不明な殺し合いに参加させられる事になっていた。
拒否権が無いことは、目の前で人が殺された時に重々実感した。
ただその光景を見た時、僕の脳裏に今まで必死に抑えて来た【とある衝動】がガムシャラに過り始めた。
(もっと見たい)
(ダメだダメだ。何を考えているんだ俺は)
ふと俺は幼少期に蟻を潰す事で快感を得ていた自分を思い出す。
あの頃はそれが俺の日課だった。
今思えばあれが俺の殺伐とした特殊性癖の原点だったんだろう。
中学生の頃、僕は小動物の惨殺にハマっていた。
毎夜、夜な夜な家を抜け出してはよく野良猫をカッターナイフで切り刻んだなぁ。
高校生の時、遂に俺はその惨殺の対象を人へと切り替えた。
大学受験を控えた一週間前の夜。
俺は初めて人を殺した。
相手は中年の娼婦らしかった。
彼女をこの手で絞め殺した時、僕は初めて絶頂した。
あの感覚がヤミツキになって、僕はその後も次々と人を殺した。
娼婦だけでなくホームレスやカップルもいっぱいいっぱい殺した。
大学三年生の頃、遂に俺の悪事はバレた。
当時付き合っていた彼女が僕の携帯に保存してあった数々のコレクションを目にしたのだ。
彼女からすれば、その行為は単なる浮気調査のようなものだったのかもしれないがバレてしまっては仕方がない。
僕は本気で彼女を愛していたが、彼女に手をかけた。
愛してるが故に彼女の殺しには今まで殺して来た誰よりも手を凝った。
拷問を加え、最期は自らの手で絞め殺した。
そして死に際、彼女は微笑みながら舌のない口でそっと【アイシテル】と呟いたんだ。
俺は初めて正気に戻った。
それ以来俺はせめてもの償いとして死んでいったみんなの為に必死に生きてきた。
だが、どうやらまた壊れてしまいそうだ。
あの男の殺し合いの説明の直後、俺は真っ先に自分のディバックの中身を確認した。
見つかったのは拳銃。そして猟銃とガトリングガンだった。
ガトリングガンはよくアクション映画で見かけるモノとほぼ同じ形状をしており、予備の弾倉も大量にディバックの中にあった。
これなら俺でも扱うのは容易だろう。
俺は無意識にこのサングラス男をどうやって殺害するかを考えていた。
【北東駐車場/1日目/深夜】
【Imiga@Youtuber】
[状態]自分の殺人衝動を抑えようとしている、KBTITに馬乗りにされている
[所持]基本支給品一式、拳銃(7/7)、猟銃とその予備弾×10、ガトリングガンと大量の予備弾倉
[思考]自分が殺して来た人達の分まで必死に生きる
※無意識にKBTITを殺害しようとしています
【KBTIT@真夏の夜の淫夢シリーズ】
[状態]Imigaに馬乗りしている
[所持]基本支給品一式、ランダム支給品0〜3
[思考]誰でもいいから調教したい
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