思い出の中で






 傷つき、動かなくなった子豚を、一条は優しく抱きしめている。
 埋めることもせず、それどころか地に置くこともせず。自分よりもはるかに小さなその存在を、一条はその手で包み込んでいた。
「痛かったよね。怖かったよね」
 そっと、その小さな背中を撫でて呟く。
 ところどころが赤黒く変色していた。子豚の死の感触が一条の手に伝わったが、彼女はそれを気持ち悪いとは思わなかった。
「辛かったよね。……助けが、欲しかったんだよね」
 酷い怪我の状態で、焼却炉の中から外へと助けを求め続けた子豚。
 こんなに小さな体なのに、精一杯に生きる希望を求めて。こんな小さな命まで散らしてゆくこの島。
 誰が、というのは問題ではない。なぜ、こんなことが起きるのか。
 理由は簡単だ。この小さな命さえ守れないような人が多すぎたから。
 皆、自分が生きるということだけに精一杯で、他を顧みることなんてできなかったから。
 そして自分も――一条かれんも、そんな自分勝手な存在の一つだ。
「私も、誰かに助けて欲しかった。誰かが助けてくれると、そう思ってた」
 この島に放り出されてからすぐに、支えを求めて今鳥を探し、そして、出遭えた。
 今鳥が生きていると信じて探し続けていた時、そして、一緒にいる時は、強い自分でいられたような気がした。
 それが自分自身の強さだと、そう思い込んでいた。
 けれども、それは違う。大きな勘違いだ。
 一条が動けたのは、今鳥が守ってくれると信じていたからだった。一条が諦めなかったのは、今鳥が諦めていなかったからだった。
 その結果として、彼の死がもたらしたのは……緩慢とした崩壊。
 ゆっくりと、けれども確実に、自分の弱さを晒し続けた。そして失ったものは、あまりにも大きい。
「私、逃げてばっかりで。何もできなかった。……ううん、それどころか」
 この手で、人を殺してしまった。西本を、そして烏丸を。
 それだけではない。多くの人を、見殺しにしてしまった。仕方のないことだと、自分自身を誤魔化しながら。

「どうしてこんなことになっちゃったのかな。……どうして、ドジビロンみたいにはいかないんだろう」
 あの戦隊ヒーローのように、何も振り返ることなく自分なりの正義を貫けたらどんなにいいだろうか。
 自らの命も顧みず、ただ目の前の悪を倒さなくてはいけないという使命感にのみ忠実になれたなら、
 誰も疑うことなく、そして誰も失うことなくここまで来られたかもしれない。
 でも、現実はできなかった。
 できなかったのだ。

「……まだ、間に合うのかな」
 今鳥が生かしてくれた、この命。
 雪野が与えてくれた、この島での時間。
 それはまだ、残っている。そして一条には、それを使う理由がある。
「私にも、まだできることが残っているのかな?」
 今鳥がいたからではなく、自分がそうしたいからという理由で、
 自らの正義を掲げその道を歩むという選択肢は、いつでも選べる位置に転がっていた。
 ただ今まではそれを無視していたというだけ。
 そして今の一条にとって、それは決して無視できないものに相違なかった。
 肩の痛みは消えたわけじゃない。右肩の傷は深く、その痛みによって右腕はほとんど使い物にならないだろう。
 出血は一条の体力を奪っており、この島に放り込まれた時の半分の力も出せないかもしれない。
 八雲を失ってしまったことによる精神的動揺も、一条には重くのしかかっていた。
 瞳が潤み、視界が少しだけぼやける。
 しかし、一条は逃げなかった。
 すべてを忘れ、逃避することを彼女は選ばなかった。
 彼女は、すべてをあるがままに受け入れる。肩の傷も、大切な人の死も。
 乗り越えたわけではない。ただ、受け入れただけ。皆を救えなかった自分の弱さを、素直に認めただけに過ぎない。
 けれども、たったそれだけのことだけれど、一条の両の脚には再び力が宿っていた。
 自分が歩んできた道の全てを認め、そして、その上に彼女は立っていた。
「……あるのなら、見つけなきゃ。無かったとしても、創りださなくちゃ」
 それが、自分の中の正義を実現させる数少ない手段だからこそ。

 一条は探し始めた。誰かに用意された目的でも義務でもなく、自分が正しいと思える何かを。
 そしてそれを見つけたときには、その正義に殉じる覚悟さえ、今の一条は持っていた。
 死にたがっているわけではない。ただ、命以上に大事なことがあると思えてしまえただけだ。
 例えこの命尽きようとも――そんな戦隊モノにお決まりの台詞が、一条の頭に過ぎる。
 こんな時に戦隊モノのことを思い出してしまう、自分自身が可笑しくて。
 そして、きっとこんな時は今鳥だって同じことを言うだろうと、そう思って。
 一条の瞳から、涙が零れ落ちることはなかった。

     ※

「ここら辺かなぁ。怠け者のお馬鹿さんがぶらぶらしているのは、っと」
 UZIを片手で玩びながら、三原は軽快な足取りで歩いていた。
 薄明かりが照らす分校跡の敷地は、歩き易いことこの上ない。
 否、軽快さの理由はそれだけではない。
 迷いがなかった。
 軽いのは足だけでなく、トリガーにかかった指も同じことだ。
 目的は、単純であればあるほどよい。今の三原の中で、殺しは大した意味を持たない。
 奪うだけ、ただそれだけが目的。奪えるものは奪いつくし、そして最後に自分が生き残る。
 もうそれしかないという確信があったからこそ、三原はそう決めることができた。
 そう決めることで、三原は動くことができた。
 今の状況では、それはとても喜ぶべきこと。喜ばなくてはいけないこと。
 だから三原は、まるでピクニックに繰り出すような陽気さで朝の散歩を楽しんでいた。
 気味の悪いほどの陽気。麻薬でキメたような狂気。
 だがこの島の朝陽は、そんな彼女を歓迎するように照らしている。
 当然のことだ。この島は、もう三原のような人間を何人も受け入れてきたのだから。
「簡単な仕置きが必要かなぁ。身体にしてあげようか、それとも……」
 想像し、愉しげな声をあげ、笑みを作り、UZIを愛でる。
 そうすることで三原は自らの狂気を飼いならそうとしていた。
 心に芽生えた狂気を扱うには、さらなる狂気を身に纏うしかない。まともなままじゃ、やっていけないから。
 三原は無自覚にそれを理解していた。だからこそ、身体がそのように動く。

「うん、決まり。一条さんの肩を、ゆ〜っくりと揉みほぐしてあげよう。そうすれば、働く気も起きるってもんでしょ」
 そう呟いて、三原は焼却炉のある方へと歩き続けた。そうすることに、何の疑いを持とうともせず。
 疑ってしまったら、立ち止まるしかなくなるから。三原は前を向いていた。他の誰よりも真っ直ぐに。
 後ろを振り向いてはいけないと、彼女はそれをわかっていたから。
「そうして一気に優勝、か。フフフッ。ちょっと簡単すぎかなー、なんて……」
 ――けれども、過去は彼女を逃がしはしない。
 後ろを振り向かないだけでは、逃げられはしなかった。
 過去は彼女を先回りして、この大きな建物の横でずっと彼女を待っていたのだ。
 例えその命を失ったとしても……過去は三原にとってその姿を変えることは無く。
 角を曲がり、焼却炉の前にでたその時、彼女の目に映ったものは一瞬三原の思考を止めた。
 歩みが止まった。思わず、後ずさっていた。
 彼女の手からUZIが滑り、ガチャリと大きな音を立ててそれは地面へと堕ちていった。


     ※


「三原さん?」
 音に反応し、一条が顔を上げる。しかし三原の目は、一条を捉えてはいなかった。
 彼女が見ていたのは一条ではなく、一条の手の中にある小さな存在。
「なん、で。どうして……」
 小さな声で、三原は呟く。
「三原さん? どうしたの?」
 一条の言葉に、三原は答えない。
 全身が硬直したように、その場に三原は静止していた。
「……何やってるの、一条さん。あなたこそ、八雲ちゃんはどうしたの?」
「えっ、あ、それは……」
「言ったでしょう、ちゃんとゆっくり眠らせてあげてって。あなたがそれを放棄するの?
 そんなことしていいと思ってるの?」
 次々と放たれる言葉に、一条は反論する隙すら与えられない。
 それに、何時までたっても三原の目は一条を見ようとはしなかった。

「それに、何? その豚。なんでその子を……、いえ、そんなのを持っているの?」
 ゆっくりと、三原は子豚を指で示す。
「この子? この子は、さっきまで焼却炉に閉じ込められていて。見つけたときにはもう」
「そんなことを聞いてるんじゃないのよ!」

「……え?」
「もう、いい」
そう告げて、三原はきびすを返した。
「三原さ……」
「こないでっ!」
 明らかな、拒絶。一条はのばしかけた手を引き戻し、ただただ去ってゆく三原の背中を見つめるしかない。
 彼女が何を考え、なぜこんな行動をとるのか、一条にはわからなかった。
 ただ、三原の背中にはなぜか哀しさが漂っていて、その哀しさを一条はよく知っている様な気がしていたから、
 三原の背中が見えなくなりしばらくたっても、一条はその場を動く事ができずにいた。
 まるでその場に縫い付けられた様に、ピクリとも動かない。
 そんな彼女を動かしたのは、駆け寄る男の声であった。

「一条、 一条っ!」
「あ……、播磨さん」
 声のした方向へと振り向くと、小走りでこちらにやってくる播磨がいた。
 少しばかり息が上がっている。吐く息が、白く染まっていた。
「探したぜ。まったく、あんまり遠くへ行くなよ」
「すみません。でも、この子の声が聞こえてきて」
「この子? 一体なんのことを……!?」
 そう言ったきり、播磨は大きく目を見開いて黙り込んでしまった。
 視線はやはり一条の腕の中の子豚へと注がれている。
「あのぅ、播磨さん?」
 一条の呼びかけにも、播磨は応えない。先程の三原といい、この子豚に一体何があるというのか。
 不思議に思いつつも、一条はもう一度播磨に呼びかけた。
「どうしたんですか播磨さん。この子に、見覚えでもあるんですか?」
「コイツは……」
 驚愕の表情を浮かべたままで、播磨はゆっくりと一条の質問に答えだした。
「コイツはナポレオンっていう名前でな。俺の知り合いなんだ。
 でも、なんだってこの島に。俺はてっきり矢神で呑気にやってると思ってたんだが……」
 信じられないといった顔つきで、播磨は子豚――ナポレオンを見つめていた。その瞳には悲しみさえ見える。
 不意に、体育祭の時に子豚が乱入する騒ぎがあったという話を聞いたことがあるのを一条は思い出した。
 ちょうどその時一条はお手洗いに行っていたので現場を見てはいないのだが、もしかしたらこのナポレオンがその犯人なのかもしれない。
 そして播磨とナポレオンはその時以来――もしくは以前からの付き合いなのだろう。
 意外といえば意外だった。
「そうだったんですか。……私が焼却炉の中からこの子を見つけた時にはもうすっかり弱りきっていて、抱きかかえてすぐにこの子は……」
 播磨がナポレオンに対してなにかしらの思い入れがあるのなら、せめて最期の瞬間のことくらいは伝えよう。
 一条はそう思った。そう思って、その時のことをひとつずつ丁寧に思い出し始めた。
 けれど、途中までで一条の喉からは声が出なくなった。
 最期の時を見届けるのが、本当に自分でよかったのだろうか。
 そんな疑問が、彼女の頭の中でぐるぐると渦巻く。
「……すみません」
 気づくと、そんな言葉が一条の口からは出ていた。

 自然と、顔が下をむく。播磨の顔を見ることができなかった。
 そんな時、頭に暖かい温もりが伝わる。それは、播磨の大きな手であった。
「いや、一条が悪いんじゃねぇ。コイツも、最期に誰かの腕の中で眠ることができて嬉しかったはずだ。ありがとう」
「そんな、私は……」
 そんなことはない。自分にはナポレオンを喜ばせることなどできなかった。
 そう言いたくて、一条は顔をあげた。
 播磨は、笑っていた。笑って、ナポレオンの傷ついた背中を撫でていた。
「人一倍……いや豚一倍寂しがりだったからなぁ、コイツは」
 なぜ、こんな時に笑うことができるのか。
 薄情なわけではない。そんなことは、播磨という人物の表情や立ち振る舞いを見ていれば嫌でもわかった。
 ならば何故? 今の一条には、それを理解することはできなかった。
 それが少しだけ恥ずかしく思えて、再び目を逸らして話題を変える。
「こ、この子も埋めてあげましょうか? 八雲ちゃんみたいに」
 播磨は一瞬だけ考えて、そしてゆっくりと首を横に振った。
「そうしたいのはやまやまなんだが、なんせ時間がねぇ。高野をどうするかも考えなくちゃならねぇし……。
 そうだ、三原とパソコンの新機能についても話さなきゃなんねぇんだった」
「三原さんとですか? 彼女ならさっきまでそこにいましたけど」
「は? んで、なんで今はいないんだ?」
「よくわからないんですけど、この子を見て驚いていたみたいです」
 三原の行動について、一条はいまだその理由がつかめていなかった。
 なぜナポレオンを見てあんなにも動揺したのか。こればかりは、本人に聞くでもしないとわからないだろう。
「そうか。まぁ、いいや。どうせ体育館に戻ったらいるだろ。絃子のことについても話つけとかなきゃなんねぇしな。
 それじゃあ一条は絃子を呼んできてくれ。俺は一足先に三原んとこいって話してくる」
「……わかりました」

 目の前に迫る脅威を、どうやって解決するか。
 まだまだ気が抜けないと、一条は顔を引き締める。
 今までのように誰かに頼ったり、誰かをおとしめたりするのではなく、自分の正義のままに行動する。
 そう決めたからには、覚悟をせねばならない。
「……やっぱり、それがイチさんだな」
「え?」
 不意にかけられた言葉に、一条は目を丸くする。
「やっと普段のイチさんらしい顔つきになったと思ってな。そっちのほうが似合う」
「……」
 急なことで、一条は応える事ができなかった。
 そんな一条を播磨は心配そうに見つめ、おそるおそる尋ねる。
「やっぱ、塚本が呼んでたみてーにカレリンの方がよかったか? いや、引っ越しの現場でも、今鳥のヤローも一条のことイチさんって言ってたし。そっちの方がいいかと思ったんだが……」
 おずおずとした態度でそう尋ねる播磨に、一条はしばらく呆然として、そして、少しずつ笑いがこみ上げてきた。
 きっとこれが彼なりの、精一杯の気遣いなのだろう。
 そう思うと、少しだけ励まされた様な気がした。
「いえ、イチさんでいいですよ。……私、そんなに今いい表情をしていますか」
「ああ。……きっと、今鳥のヤローもそう言うと思うぜ」
 一条は、考えていた。
 死者はもう、話さない。死者の声と思えるのは、生きている者の想像でしかない。
 だから今鳥が夢の中で何を言おうと、それは今鳥の言葉ではなく自分の思い込みだ。
 けれども、本当にそれは今鳥ではないと言い切れるのか?
 自分の中には、今鳥とともに過ごした時間が確かにある。
 彼の事を理解しようと努めて来た時間に比例して、彼という人間の記憶が自分の中には確実にある。
 ならば今、自分が思い描いている彼の表情は、きっと彼が生きていたなら見せてくれていたはずのそれに違いない。
 そう思い込む事は、決して悪い事とは思えなかった。
「ええ。そうですね、きっと……」
 思い出の中で笑う今鳥に、一条はそっと微笑んだ。





「なんでなのよっ!」
 体育館の中で、誰にでもなく三原はその感情をぶつけていた。
「どうして邪魔するのっ!? どうしてなのよ……冴子! 今鳥君っ!」
 ナポレオンを見た時に彼女の頭に蘇ったのは、音篠の横たわる傍らで見た白昼夢の記憶。
 あの場では三原を狂気の道に進む事を食い止めてくれたその夢が、今は彼女を苦しめる。
「仕方ないじゃない。もうこれしかないんだよっ! 二人とも早々に死んじゃって、こんな辛い役私に押し付けないでよっ!」
 誰も彼女には答えてくれない。
 音篠の笑顔も、今鳥のおどけ顔も、今の三原は思い出す事ができなかった。
「買いかぶり過ぎだよ。私はそんなに強い人間じゃない。あんた達の敵討ちだって、できるものなら今でもしたいと思ってるのにっ!!」
 殺意を押さえ、ずっとやってきた。
 それを解き放とうとした瞬間に、またも親友が立ちふさがる。
「だけど我慢してきたんだよ。我慢して、我慢して……。そして死ねって言うの?
 そんなのあんまりだよ。そんなのって……」
 自分は、ヒーローにはなれない。そんな器じゃない。そんな気概もない。
 けれども、親友達はそれを行えという。前を向いて生きてゆけという。
「……そんなの、私には無理だよ」
 同意してくれる者も、否定してくれる者もおらず、三原はただ、そう呟くしかなかった。


【午前6〜8時】


【播磨拳児】
【現在位置:G-03中部】
[状態]:全身血まみれ
[道具]:支給品一式(食料4,水2)、黒曜石のナイフ3本、UCRB1(サバイバルナイフ)、さくらんぼメモ、烏丸のマンガ
[行動方針]:立ち止まらない。まずは三原と話をする。
[最終方針]:生き残ってマンガを描き続ける。
[備考]:サングラスを外しています。高野を殺人者と認識しています。ゲームの目的を知りたがっています。リュックの一部が破損してます。
     刑部から管理側のことについて色々聞いています

【一条かれん】
【現在位置:G-03中部】
[状態]:肩を負傷(止血)。
[道具]:支給品一式(食料5)、東郷のメモ
[行動方針]:この豚さん(死後)どうしましょう。絃子との合流。
[最終方針]:自分の正義を信じる。
[備考]:何をすればいいのかよくわかってませんが、なにかをしなければと思っています。活力が戻りました。それでもトンカツは嫌いではありません。



【三原梢】
【現在位置:G-03北部、分校跡体育館外】
[状態]:身体的疲労軽減、精神面不安定。左掌に銃創(応急処置済み)、返り血にまみれている。
[道具]:支給品一式(食料4、水5)、UZI/弾数50発、エチケットブラシ(鏡付き)、ドジビロンストラップ
[行動方針] :播磨と一条を探して言うことを聞かせ……たいのに。
[最終方針]:天満や八雲の名の下に全員を利用して優勝し……たいのに。
[備考] :自称『塚本八雲の親友』。教師らを激しく憎悪。高野を危険人物と認識



ベレッタM92/弾数16発、vz64スコーピオン/弾数20発、9ミリ弾142発 シグ・ザウエルP226/弾数14発
ノートパソコン(バッテリー、フラッシュメモリ付き)、弓(ゴム矢20本、ボウガンの矢4本)は分校跡体育館内に隠してあります



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