「銃撃戦」
パラララララッ・・・チュチュチュンッ!!
ヒュヒュ〜ン・・・どどぉん!
無数の銃弾が地面で跳ね、二発一組の爆撃が辺りを轟かす…今はただ身をかわし逃げるしかない、何しろ相手は空中にいるのだ
3色に塗り分けられたタマゴに羽の生えたようなメカ生命体は、一瞬宙に静止すると不敵な笑みを浮かべた(どーやったんでしょね)
「オパオパ、トドメ・・・・・7−WeyShot!!!」
「動きが止まりました…今です、反撃を!」
「おっけー! 必殺っ“乱れ撃ち”ぃぃっ!!」
空中と地上の両者から、夥しい量の銃弾が撃ち出され、交錯する… 勝負は一瞬でついた…両者の放った弾丸のほとんどはお高いに命中する事無く虚空へと消えた
しかし、その中のたった1発が空中のオパオパの翼を射抜いた
「・・・! オパァ〜〜〜〜・・・・・・……」
飛行翼にダメージを受けたオパオパは、バランスを崩して林の中へと墜落していった・・・
「やりましたね、でもしかし・・・よくあんな弾幕の中、全てかわし切りましたね・・・ よくぞ成長してくれました、私エルナーは・・・」
「え? たくさん撃って来たけど、縦1列だったから横に避けただけだよ」
・・・☆※ミ★ (←空中でコケたSE)
「東亜プラン系じゃなくってよかったですね・・・(;一_一)」
「え〜 なんなのよそ…」
− トスッ −
背後から飛来した何かが、ユナに命中した
【「銀河お嬢様伝説ユナ」ユナ ? 】
【「ファンタジーゾーン」オパオパ 行方不明 】
【残り40人】
「鬼畜な武器」
ゴトン
ユナの手にした武器、マトリクスディバイダーが地面に落ちる
「ユナ、しっかりしてくださいっ!」
「う・・・うごけない・・・よ・・・」
仁王立ち状態のユナの背後の低位置、髪に隠れていて正確な場所はわからないが、チューブのような物が伸びている
エルナーがその先へと視線をやると、白い服に身を包んだヘルメットの男が地面の穴から半身乗り出してこちらを見据えていた。
「へっ、下半身の背後に装甲がなかったのが命取りだったな」
「あなた、いったいなにを・・・」
くってかかるエルナーに対して、余裕の表情で男は返す
「安心しな、俺のモリはほとんど相手を傷つけないし、このチューブさえ抜けば外傷すら残らねえ 安心しろ 命に別状はない・・・今はな」
男の目に残忍な光が宿った
「しかし、人間相手にコレを使うのは初めてだぜ」
男の両手がゆっくりと上下する、何かのハンドルを操作しているらしい
「・・・がっ きゃあぁぁぁぁっ!!」
ユナの口から悲鳴があがる、
「…ひっ…オナカがぁっ! やめてぇ!」
ヘルメットの男…ディグダグがレバーを動かすにつれ
動けないユナの腹の辺りが風船のように少しずつ膨れ上がってくる
「や…やめてぇ! プロポーションくずれちゃうよぉ〜」
【「銀河お嬢様伝説ユナ」ユナ 生存・行動不能 】
【「ディグタグ」 ディグダグ、 生存 】
縁…
「そのチューブさえ外せばいいんでしたよね!」
エルナーがユナに向かって突進した・・・しかし、そのまますり抜けてしまった
「残念だったな、このモリを撃ち込まれ膨らまされた相手は、動くことはおろか、触ることも出来なくなっちまうのさ」
そうこうしているうちに、少しずつ膨らまされていたユナは、まるで相撲取りか妊婦さんのように・・・
「やだやだ、この歳で未婚の母なんかなりたくなぁい!」
この状態ですらボケるんか・・・この娘は…
「さて、そろそろオシマイにしようか・・・」
ディグダグの腕の速度が上がる
「ひっ・・・は…はちきれ…がはっ・・・」
ついにボケる気力もなくなった
「ちっ、頭身違いのせいか、やけに時間がかかりやがる・・・ さぁ、さっさと破裂しちまいな! プーカみたいになァ!
このマイナーメーカー出がぁぁぁ!!」
− ごきゅっ −
鈍い音とともに、一瞬 全てが止まった・・・
「ぼくも…同郷なんだけどな………あの娘は後輩だよ」
ディグダグは、事切れていた・・・一瞬で頚椎をへし折られて
「君は、ロボットのぼくにも分け隔てなく接してくれた・・・差別のない人だと思っていたのに・・・」
ボンバーマンは、メインマニュピレータ…鋼鉄の腕をゆっくりと開いた
さっきまでディグダグだったものは、くずれるように地に伏した
「君は・・・君の好きだった地面の中へ帰してあげるよ」
ボンバーマンは死体を穴にそっと落とすと、愛用の爆弾を焼夷弾モードにして放り込んだ
「白ボン・・・」
やっと空気が抜けて動けるようになったユナは、赤々と燃えさかる炎をじっと見つめているボンバーマンに なぜか近づくことが出来なかった・・・
【「銀河お嬢様伝説ユナ」ユナ 生存 】
【「ボンバーマン」 ボンバーマン 生存 】
【「ディグタグ」 ディグダグ、 死亡 】
【残り39人】
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