Blue Killer
ソニックは快調に走り続けていた。
「ヒゲ野郎には逃げられてるが、とりあえず二人殺ってるからな・・・
ま、絶好調って言っていいよな・・・」
その内の一人は生きてることなど知らないソニックである。
「お次は・・・ヘヘッ、獲物を見つけたぜ!」
前方を歩いてる暑苦しそうな白い服の男。若者のようだ。
「行っくぜ〜・・・くたばりやがれっ!!」
身体を丸めると、さらに加速して突っ込んでいく。
その身を蒼い弾丸と化し、相手を貫くのだ。
今までの二人と同じように。
ギュルルルルゥゥゥッ!!
ドッジボール世界一
弾丸と化したソニックが白い服の男に迫る。
と、その音に気付いた男が振り返った。
今更気付いても無駄なことだとソニックは思った。
ソニックのスピードなら、相手がどこに動いても確実に捕えられる。
だが、男はソニックの予想外の動きをしたのだ。
両足を踏ん張ると、両手を前に突き出したのである。
ズギャァァァァァッ!!
信じられないことに、その男は突進してきたソニックを受け止めたのだ。
まともに当たれば岩をも砕くソニックの突進をだ。
さらに、男はソニックをそのままブン投げた!!
「ぐああああっ!何だ、この回転はっ!?」
丸くなっていたソニックの身体が回転をかけられて変形していく。
もう、自分の力では制御できない。
「何だった、ありゃ・・・ドッジボールやっといてよかったぜ」
投げ返した白い服の男、くにおは自慢の長ランが汚れないか心配だった。
RICHT ARM OF GIANT
くにお必殺のナッツシュートで投げられたソニック。
もはや何かにぶつかる以外、止まる方法は存在していなかった。
と、前方に何かが見えてきた。
(あれは・・・人かっ!?助かる!?いや、このパワーじゃ無事にはすまない!?)
ダメだ。このままぶつかればこちらも怪我する。
いや、このムチャクチャな勢いでは死ぬかもしれない。
だが――――――――ソニックにはまだ運が残っていたようだ。
バシィィィィッ!!
なんと、その人物は片手で止めてしまったのである。
何事もなかったようにソニックを放り捨てるその巨漢。
その右腕は生身ではなく、巨大な機械の腕だった。
「何だ、この@$%#野郎は?」
その巨漢は不思議そうにソニックを見つめながら言った。
「へ、へへ・・・助かったぜ」
「この右腕で潰されたくなきゃ、とっとと失せろ。俺は今機嫌が悪いんだ」
「・・・そうさせてもらうぜ。あばよ、助かったぜ」
「・・・フン・・・しかし、タバコまで取り上げなくてもいいだろうが、@$%#野郎め・・・」
ソニックが去っていくのを見送ったシェーファーは、
諦めきれずにもう一度デイパックの中にタバコがないか確かめることにした。
【「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」 ソニック 生存、「熱血硬派くにおくん」くにお 生存
「エイリアン VS プレデター」 ダッチ・シェーファー 生存】
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