無題






時刻は夜…。
子供の姿をした木の人形が傘をパラシュートのようにし崖から降りてきた。
「すっかり暗くなっちゃったなぁ…ようせいさんはどこにいるんだろう」
この人形の名はポコといった。ある妖精によって人間へとなることができた人形…
しかし突然彼は木の人形に戻ってしまった。その原因を妖精に聞くために旅をしている途中にこのゲームに強制参加させられることとなった。

「どどき!なんだあれは」
ポコは地面に着地するとなにやら丸い物体があるのに気づいた。
しかし真っ暗なためそれが何なのか認識することができなかった。
「そうだ。リュックの中にあれがあったはず。」
リュックを開く。――あった。
ポコはあるものを取り出した。それは参加者全員に支給されている灯りをともすための道具…カンテラだった。
「これを左手に持って…あっ」
ポコはミスを犯した。
彼は一つの道具に対し3つのことしかできない。
右手に持つか…左手に持つか…身につけるかだ。そして…カンテラを左手に持とうとしたのだが誤って身に付けてしまったのだ。
彼は木の人形…カンテラをみにつけるのは自殺行為であった。あっというまにポコの身体に火が広がる。
「お…お…じい…ちゃ…ん…」
ポコは火に包まれながら地に伏す。その時…ポコのリュックから一つのビンが転げ落ちる。
それは彼に支給された薬であった。
この薬は体力が例え0であっても一気に満タンまで戻してくれる便利な代物であったが通常ときでは無限コンテニューが可能なため使用することは滅多になかった。
「…こ…れを飲めば…」
ポコは薬に右手を伸ばそうとする。
だが…薬はすでにこぼれ落ちており丸い物体へとかかっていた。
その時あたりが輝き突然丸い物体が起き上がったのだった。
「…あ…ああ…」
ポコは焼けながら薄れていく意識の中起き上がった丸い物体が自分の頭に何かを振り下ろしてくるのを見た。

ボギィ!

【『星のカービィ』カービィ生存】
【『うっでいぽこ』ポコ死亡】



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