無題
森の中で何かが動いた。
いや何もいない。
こんな環境にいるから気が狂ったか?
そんなことを思いながら一人の
中東風の男が森の中を歩いていた。
「こんなところでこんなことをしてる暇は無いのに
姫は大丈夫かな?」
気を紛らわせる為にこんな独り言を
言いながら若者は歩いていった。
その時だった
「ギャー!!」
何が起きたのか分からない。
ただ、今分かるのは自分が動かないことだけだ。
いま攻撃されたらひとたまりも無い。
さっきの気になったのは気が狂ったのではない。
彼はそう確信した。そして思った。
殺される!
実は動いたのに気がつかなかったのは
保護色の緑だったからで隠れたわけでもなんでも無い。
緑の生物は隠れる気も無ければ殺す気も無いのだ。
いや、正確に言うと殺せないのだ。
バックも誰かに盗まれたし、攻撃するすべも無いのだ。
金縛りが解けたとたん若者は一目散に逃げ出した。
「助けてくれー!」
しかし、運が無かったのだろう。
若者は、がけから落ちてしまった。
緑の生物は、ビックリして覗き込んだが遅かった。
若者はものの無残な姿になっていた。
緑の生き物は悲しそうに去っていった。
【ワギャンパラダイス タクト 生存】
【プリンスオブペルシャ 主人公 死亡】
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