無題
透は茂みに潜みながら現在の状況について考えていた。
自分は確かシュプールとか言う冬山のペンションに恋人の真理といっしょにいて
殺人事件が起こり、OL3人組が殺されたのまでは覚えている。しかし・・・・
なぜだかその後がどうしても思い出せない。いったいなにが・・・
だれかが近づく気配がしたため、透は考えるのをやめ辺りの様子をうかがった。
正面を茂みの影からこっそり伺うと、長い金髪の髪の鎧を纏った騎士風の若い男が歩いてきた。その手には二本の同じ形の剣があった。
透は自分の支給武器であるスキーのストックを握りながら少し考えた。
(ちなみにこのスキーストックは恋人の真理が自分を殺すときに使ったものだが透はそれには気づいていない)
「この殺し合いにおいては早いうちに武器を集めた方が有利だ。
しかし目の前の男はただならない。戦うかやりすごすか・・」
しかし突然、目の前の男が
「そこに潜んでいるのはだれだ!!」とさけんだのだ。
気づかれた!!
透はその男にスキーストックで殴りかかった。
うまくすれば相手が倒せる。透はそのような甘いことを考えていた。しかし・・・・
「フレイムヒット!!」相手の叫びとともに透の体は燃え出した・・・。
【『かまいたちの夜』 透 支給武器スキーストック 死亡】
突然、殴りかかってきた若い男を自らの技で倒した後、
騎士風の男は若い男がでてきた茂みからバックをとり、走りだした。
走りながら騎士風の男は考えていた。
「こんな無関係なものと戦っている暇はない、自分には会わなければならぬものが居るのだ」
あの部屋で目覚めたとき、周りの人間の中に見たのだ。
かつての自分の主君であり、自分の恋人であり・・・・・・・・
自分を最悪の形で裏切った女の姿を・・・・。
絶対会うんだ!!そして・・・
殺 す ん だ!!
騎士風の男ービュウーはそう考えながら走った。
【『バハムートラグーン』 ビュウ 生存】
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