無題






彼は・・・バブルンは・・・これだけ時間が経ったにもかかわらず、
未だに現状把握ができていなかった。
やはり爬虫類、若干知能が足りないのである。
しかもここは自然に溢れた島。
バブルンにとっては何の違和感もない場所。
ただちょっとだけ違うのは・・・
彼の周りに浮遊している泡の中を見てもらえればわかる。
炎。爆弾。刃物。光弾。
そう、彼は見に迫った危険の全てを泡に閉じ込めていたのである。
泡に閉じ込めてさえしまえばそれはバブルンの武器。
鋭い背びれで割ることで、強力な攻撃に変わる。
だが、彼には戦う気はなかった。
先ほど、その辺でこんがりと焼けた肉を見つけ
食欲を満たしていた彼は、今は眠ることを優先していたのである。
オパオパを倒した実績があるため、
『先生』に戦っていないと思われることもない。
今はただ、気持ちよく眠るだけであった。

【『バブルボブル』バブルン生存、睡眠中】



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