無題






 俺の名はMr.DO。いつの間にやらこんなバカげた戦いに参加させられてしまった。
正直なところ、俺は大した能力を持っていないんで、他の奴らに見つからないように
こっそり隠れておこうかと思ってた。・・・配給武器を見るまでは。
 俺を戦いに引きこんだ武器。それは愛用のスーパーボールだ。これさえあれば、
どんな奴が来ようとも敵ではない。しかし、開けた所では使い様がないのが困り物だ。
 ボールの能力を充分に発揮できる狭い場所(洞窟が最適だろうな)を探しに今、砂浜
までやってきたところだ。さて、近くに岩場はあるか・・・ 

「のわっ!!!」

 体が大きく砂の中に沈んだ。落とし穴だ! 敵がいるのか?

「またあやかしがはまったの」

 俺が穴にはまったのもつかの間、穴の上から余りにも時代錯誤な格好の男が覗きこ
んだ。そして俺に気をかける事もなく穴から離れ・・・

  ザクザクザクザク・・・・・・・・
 穴を埋め始めた。まずい、まずいぞ・・・ どうにかして脱出を・・・ってパニクりすぎて
すっかり忘れていた。俺は穴を掘ることが出来たんだった。すかさず横穴を掘り脱出。
 初めての戦いをなんとかやり過ごした俺は冷静になって考え、ひとつの作戦を閃いた。

「そうか、俺が落とし穴を作って敵を誘い出せばいいのか!」

 簡単なことだった。俺が戦った敵は地面の中にいたから気づかなかった。さっきの男が
使っている手を俺も利用させてもらおう。そしてすぐさま俺は自分専用の戦場作りを始め
たのだった。

【「Mr.DO」Mr.DO 「平安京エイリアン」 検非違使 生存】



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