しかるべき処罰






「むぅ…………」
 瞑想中にあった総帥は、世界に異質な波動が流れてきたのを感知した。
 (なんだ……)
 意識を集中し、何が今この世界に起こったのを解読しようとする。
 (なるほどな……。 わざわざ異世界からちょっかいを出しにきた……。
 いや、もっと上の区分から……。 余計なおせっかいをかけにきたというわけか……)

 更に意識を世界から外へと広げ探索する。

 「ふん、どうやら管理者らしいな……。 それも管理外のか。
  しかし、駒を送り込んでくるとは……。
 気に入らんな……。 さて、どうするべきか……」
 そうすると総帥は、考えにつき始めた。
 (まず管理外なのは、わかった……。
  直接手を出して来ないという事は、この世界に対する、
 いや、もっと言えばここにいる全てのもののどれに通じるものではないな。
  ならば、できることは、精々駒を送り込んでくるくらいか)
 「…………ならば、此方としても、これ以上干渉されるのは望む所ではない!!」
 彼は、ただ瞑想していただけではない。
 イデヨンの暴走で流れ込んだ魔力を吸収、蓄えていたのだ。
 おそらくその力は、魔王化した時にすらひけを取らないだろう。

 「むぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

 魔力をふんだんに使い、世界に対するロックを幾重にもかけ始める。

 「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 一瞬、ほんの少しだが、島が世界が揺れた。
 ロックをかけ終えたのだ。

 「これで、これ以上は、此方へ干渉することはできんだろう……。
  来てしまった駒に関しては致し方ないが……。
 果たして、どのような者達なのか、どんな目的なのか、これは余自らが一度出向く必要があるな……」

 一方無限の図書館内では……。

   「あちゃ〜、思ったよりもボスは頭がいいみたいねぇ……。
 これじゃぁ、これ以上の干渉、増援送る事も無理だし、連絡も無理ねぇ……。 覗く事くらいしかできそうにないわ。
  異次元の世界で力が半減してる二人大丈夫かしら」
 そして、蔵女と葉月の方はというと……。

 「やられたな」
 「流石にこの世界を作り上げただけあって、頭も力もいいみたいね」
 感心する葉月。
 「そんな事より、我らの方が窮地に立たされたのかもしれんぞ……。
  何しろ連絡が取れなくなってる、挙句の果てには繋がりをほぼ断たれたせいで
 ただでさえ、減少した力がもっと半減したわ……」
 「でも、それでもこの世界では、トップクラスよ」
 「たわけ、我らも殺される可能性が出たという事だ。
 しかも死んだら助けてもらえん。 この仕事何としてでも成功させんといかんぞ」


【葉月 @ヤミと帽子と本の旅人(ORBIT) 持ち物:日本刀 状態 ○(力半減) 招】
【蔵女 @腐り姫(Liarsoft) 持ち物なし 状態 ○(力半減) 招】
【ヴィルヘルム・ミカムラ@メタモルファンタジー(エスクード) 持ち物なし 状態 ○ 鬼】



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