前夜祭・後
「…という訳なんだ」
と、就業時間が終わったハニービル内でHIROは夜チームを前に昼間の経緯を話した。
「しかしHIROさん、この話ははっきり言うと僕らには何の魅力も無いと思うんですけど…」
カレンの意見にみな一様にうなづく。カレンはさらに続けた。
「第一あの会社、原画やCGの扱いがひどいって言うじゃないですか」
アリスの社員への待遇は良く、それもまた当然の主張だった。
「いや…これはTADA部長の意向でもあるんだ」
HIROをのぞく全員がざわつき顔を見合わせる。
HIROはTADAから指令を受けたその日のことを話し始めた。
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その日の事を話し終えたHIROはさらに続けた。
「たぶんこのF&Cとうちのところの流れの仕掛人はTADA部長本人だと思う」
「F&Cに出向…そういうことだったのか…」
と、むーみんは言葉をもらした。
「まぁそんなわけで、もう一度聞くけど…どうする?」
「やるしかないよなぁ…」
誰となしにそう言う。
「じゃあ…決まったな…」
「エロゲ界の乱…勃発といきましょうかっ」
数日後、夜チームは高田馬場へと向かった。
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