妄想リピーターロワU
固い椅子の上で、俺は目を開けた。
少し辺りを見回してみる。ざっと四畳くらいの部屋で、自分が少し顔を上げたところにテレビくらいのモニターがあり、あくまでも個室らしい。
手足は椅子によって鎖で縛られており、顔しか動かす事は出来ない。
…つまり、俺はまた見覚えのあるアレに呼ばれたらしい。
そうだ。今まで俺が何回も参加させられた最悪のゲーム、バトルロワイアルだ。
…俺に平穏が来る事はいまだ無いようだ。
『おはよう』
そんな時、俺の耳に入ったのは所謂主催者様の声だ。
さぁ今回の主催者は誰だ?今までのロワの主催か?ある強力なマーダーか?…それとも、原作バトルロワイアルの誰かか?
…ダメだ。まったく思い浮かばねえ。
『やぁ皆。俺には見覚えがある人だったらあるよね』
…見覚えがある?
やっぱりロワに一回出た事がある奴か。
つまりリピーターロワでおk?
つーかこれモニターの意味無くね?
『…まぁ何はともあれ今からお前等の目の前のモニターに俺を映すから、ちゃんと見ろよ』
…訂正。意味があった。
そして俺は顔をモニターの方へ顔をやる。
するとそこに映っていたのは、短髪のだらしないシャツを着た、中年の男。
そう。あの世界の北野。ビートたけしだったのだ。
…つまりは芸人2006からの参戦か?
もっとまともな主催居るだろ。BとかJUDOとか長門とか。
『…おっと、俺はけっして北野武じゃ無いぞ。
ある中学校の教師、キタノだよ。
特に七原、お前なら分かるだろ?』
…はぁ!?映画版のキタノかよ!?
質が悪すぎっぞ畜生…!
確かにあいつはロワには出てないけどよ…
そう思いながら、キタノは話を進める。
『ルールは分かるだろうから話さないぞ。
特にお前等なら言わなくてもいいだろうしな。
首輪も別に話さなくて良いし…』
おい、真面目にやりやがれ。
こんな主催始めてみたぞ俺。
『…面倒臭いし、もう飛ばすわ。いってらっしゃい』
…っておい!せめてもう少し話させ(ry
◇◇◇
「…これで良いか?」
話を終えたキタノは椅子に座っているある男に話しかける。
全身スーツの男はふぅ、と息をついた後口を歪ませる様に笑う。
「…そうだ。それでいい」
男は椅子をモニターの方へ回し、腕を組み、キタノへと話しかける。
「…安心しろキタノ、人外ばかり居る奴等に対抗出来る奴も呼んでる。
お前は放送だけだ」
キタノは男に話を返す。
「…あぁ。分かってるよ。だからお前もいざというときは頼むぜ。高見広春…」
「あぁ、教師キタノ」
そうキタノに言うと、偉大なる原作者を個室に残し、キタノは部屋を出た。
確定参加者
【6/@出典不明】
主催サイド
【高見広春@現実】
【教師キタノ@映画版バトル・ロワイアル】
※その他にも主催側の人間が居る様ですが不明であり、ジョーカーが居る事もあります。
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