妄想リピーターロワ3話
「ッシュ…………、ねえ6/!」
「…………なんだよかがみィ……もう少しくらい寝かせろっての」
「バカ起きなさいよ」
「んー?」
目を覚ましてすぐに違和感に気が付いた。
確かに屋内で寝ていたはずなのに、頭の上に星空が見える。それに>>やおいやリンカーンたちもいない。
「あれ? 俺は確かかがみやリンカーンたちに輪姦されて……そのあとみんなで雑魚寝してたはずなのに……」
「ちょっと何言ってるのよ。ここはカオスロワじゃなくってリピーターロワよ。ちゃんとオープニングで言ってたでしょう?
まあ私も正直何がなんだかわかんないんだけどね」
「リピーター? オープニング? 悪い、寝てたみたいで全く覚えてないわ……」
「ったく、そういえば暢気に寝てたわねえ。お尻の穴に×××を突っ込んでも起きなかったし」
「人が寝てる時になにやってんだよ。つーかそのせいで覚えてないんだよ絶対」
ため息をつきつつ、体に付いた土や草を払いながら立ち上がった。
『一体何がどうなってるんだ』とは思わなかった。
どうせまた書き手の皆さんが楽しい催しを思いついたのだろう。
「あれ、名簿を見ても俺達の名前が入ってないぞ? 本当に俺達出場してるのか?
まあお前はいくつも名前が並んでるけど、これは別人っぽいしな」
「何言ってんの、ちゃんとここにあるじゃない」
「あん?」
かがみが指差したところを読んでみると。
【ツンデレコンビ@カオスロワ】
「って、二人で一人扱いかよ!? 何なんだこの適当さは!!」
「うるさいわねえ、何さっきから一人で騒いでるの?」
「いや色々と納得行かなくて……ところでお前は何してんだ?」
「え?」
かがみが手にしていたのは小学生用らしい小さなスクール水着だった。
よく見ると、胸のあたりに『泉こなた』と書いてあったりする。
「べ、別に私は支給品を調べてただけで、別にこなたのスク水だから匂いを嗅いでたとかそんなんじゃないから!!」
「いや嗅いでただろ、今思いっきり」
「だからそんなんじゃないっつーに。大体こなたの水着なんかもう家に二十着はあるんだからね!!」
「毎回思うけどお前の部屋はどうなってんだよ」
支給品も二人で一人分らしく、手元にあるバッグも一つだけだった。
「さて、他にまともな服でも入っりゃいいんだが」
何しろ二人とも全裸、6/氏のほうは全身性液塗れでかがみに到っては右手がビンだし股間が大変なことになっている。
このままでは誰かに見られたらまた誤解を受けるのがオチだ。
「かがみ、お前そのこなたの水着でも着とけよ」
「え……これを……その、わ、私が……着……」
「ああやっぱりやめろ。てゆうかこっちによこせ俺が着る」
顔を赤くしてもじもじし始めたかがみがあまりに気持ち悪かったのでスクール水着を没収する。
他に何かないかとバッグの中を確認していた6/氏だが、
「あれ、食料と水は?」
「ああごめん、あんたが起きる前にお腹が空いたから食べたわよ」
「……食べたって、全部? 俺達二人分の食料と水と?」
「し、仕方ないじゃない!! 朝から焼肉とポッキーしか食べてなかったしぐががががああああああああ!!」
6/氏はかがみの股間の男性器を力の限り握り潰した。
「い……いぎなりなにすんのよ……し、死ぬかと思ったじゃない」
「死ねば良かったのに」
こいつと一緒にいるだけで生存率がかなり下がるような気がする。かといって殺すってわけにもいかないだろう。
何しろ二人で一人扱いなのだ。片方が死んだらもう片方も首輪が爆発とかそんな感じなのかもしれない。
「あ、でも他にも食べ物あったと思うわよ? かなり沢山」
「マジか!?」
急いでバッグの中を確認してみる。その中に大量に入っていたのは、どこの家庭にも一つくらいはストックがあるレトルト食品。
インド人が大好きだったりりんごとはちみつが入ってたりする、すなわち、
「カレーじゃねえかよ!!」
カレーの箱をかがみに投げつける6/氏。
「……何あんた? カレー嫌いなの?」
「なんでよりによってカレーなんだよ!! 食べるに食べられないだろ!! こんなに大量とか嫌がらせかよ!!」
がっくりと膝をつく6/。この調子だと他の支給品もロクでも無いものか死亡フラグな気がする。
例えば誰かの生首とか。
「ったくもう。ええと、他には何があるのかしら?」
意気消沈としている6/氏をほっといてバッグの中を調べるかがみ。
「あら? これは便利そうじゃない」
『それ』を取り出すと、早速スイッチを入れてみた。
「って、何やってんだああああああああ!!」
我に返った6/氏は『それ』を見て愕然とする。
「あー、コホンコホン。マイクテスマイクテス。
『ちょっと、聞いてる人いる? もしよかったら、生きて元の世界に戻るために手を組まない?
心配しなくても大丈夫よ、私達は殺し合いなんかするつもり無いし、そもそもこっちには武器なんて無いもの。
あるのはこの拡声器とカレーくらいね。ああちなみに私達は二人で、名前は6/WWxs9O1sと』」
拡声器が地面に落ちたかのような「ゴッ」という音と共に、突然呼びかけは中断した。
「おーいかがみ? 死んでないよな?」
痛む拳を押さえながら、倒れたかがみに呼びかける。
とにかく拡声器での呼びかけを止めようと焦るあまり、思わず後頭部を殴ってしまった。
そしたら思いがけずクリーンヒットしたらしく失神してしまったが、息はあるようだし結果オーライというべきか。
「さて、さっさと逃げるか……」
拡声器で集まってくるような連中とは関わってはいけないというのはパロロワの基本と言っていい。
これ以上余計な死亡フラグを抱え込まなくてもいいようにこの場を去るのが得策。
目を回して伸びているかがみを担ぎ上げて移動しようとした矢先、
「ちょっとアンタ、なにやってんのよ!!」
「へ?」
すごい剣幕で怒ってる女が目の前にいた。
【E-7 キャンプ地/一日目・深夜】
【ツンデレコンビ@カオスロワ】
[状態] 6/:健康 全裸 精液塗れ
かがみ:健康 全裸 泉こなたの胴体 高良みゆきの左腕 右手はバルサミコスの空瓶 セトの性器
[装備] なし
[道具] 支給品一式(食料無し)、泉こなたのスクール水着@漫画ロワ、拡声器@パロロワ交流所、カレーの詰め合わせ@パロロワ交流所
[思考・状況]
基本:
1:orz
2:まともなふくがほしい
[備考]
※593話「包囲網王フラグは健在」の後からの出場です
※二人で一人扱いです。片方が死ねばもう片方も死ぬのかは不明ですが
※かがみファンの人は怒るかもしれないけどカオスのかがみは本当にこんなヤツです
※乱入者が誰だったのかは次の書き手さん(いるのなら)にお任せします
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