無題
「一体、どうなっとるんだ……」
いきなり殺し合いをしろと言われ、そして最初に出会った男に金属バッドで殴られて機を失ったと思ったら
今度はまた別の男に殺し合いをしろと言われる。
しかも、またしても目の前で子供の命が奪われるのを見ていることしか出来なかった。
教育者として、先生の胸の中には後悔と自責の念が渦巻いた。
しかし落ち込んでいる暇は無い。ここにも野比や剛田たちが連れてこられているかもしれない。
しかしさっきいた部屋の中には、まるで妖怪か化け物のような姿をした者たちもいた。
あんな者たちに襲われたら、生徒たちは生き残ることが出来るだろうか?
彼らを助けることが出来るとしたらその方法は……参加者の数を減らし、生徒たちが襲われる可能性を少しでも減らすことだろうか?
それはおぞましくも効果的な方法に思えた。
生徒たちを生き残らせるために、他の参加者を殺す。
それは教育者としては絶対に選んではいけない選択だ。
だが、それであの笑顔を守ることが出来るのだとしたら……教育者としての誇りなど、いかほどのものだというのか。
「野比、剛田、骨川。待っていろよ、今度こそ先生が助けてやるからな……」
こうして男は鬼になる決意をした。
最初の獲物はいとも簡単に見つかった。
無防備にも平原の真ん中に突っ立っている青年。
「すまない……!!」
先生は金属バッドを振りかぶると、青年の頭蓋骨を砕くべく殴りかかり……
「な……」
突然のことに声も出ない。
振り向いた青年が手にしていたのは、さっきまでは影も形も無かった長い西洋の剣だった。
その切先は先生の眉間を捕らえている。
「運が無かったな。もし最初に出会ったのが俺じゃなかったら、貴重な一般人マーダーとして長生きできただろうに」
次の刹那、先生の体は突如迸った閃光の中で跡形もなく消えうせていた。
「ったく、いつまでもこんなことに付き合ってられるかよ!!」
自身三回目となる殺し合いに参加させられて、ガチレズにレイプされたりしていたと思ったら今度は何だ?
書き手の皆さんが何を考えているのか知らないが、もうこれ以上誤解フラグなんかに振り回されてたまるものか。
「もう対主催なんてまどろっこしいことはやらねえよ。大体ここにいんのは二次元キャラばっかりだろ?
じゃあ殺したって誰にも文句は言われねえよな?
……特にかがみ。貴様は楽には死なせねえぜ」
◆ 6/WWxs9O1sはうわごとのようにつぶやくと、先生の支給品を回収して歩き始めた。
【一日目・午前零時/F−5 平原】
【◆6/WWxs9O1s@カオスロワ】
【装備】エクスカリバー@アニロワ2、不死者の酒@アニロワ2、激戦@漫画ロワ、ニューナンブ@ニコロワ、
業務用ポッキー一箱@カオスロワ、ゲートオブバビロン@書き手ロワ2、胡桃@書き手ロワ1、
悟史のバッド@アニロワ1、もしもボックス@カオスロワ4
【道具】支給品一式×2
【思考】
1:参加者を全員殺す(かがみ優先)
2:ま、まあかがみの態度によっては守ってやらなくもないけどねっ!!
【先生@アニロワ1 死亡】
その様子を、それぞれ離れた場所から見ていた参加者たちが四人。
「あの男は、殺し合いに乗っていた危険な男を討ってくれた。それになかなかのいい男だな」
「あの強い人に守ってもらったら、もし誰かに襲われても安心だね!! あの人は危険人物しか殺さないっぽいし」
「殺人鬼に臆さず対峙し、退けるその武勇。手を組めればこれほど心強い男はいまい」
「やりかたはちょっと気に食わないけど、一応は信用できそうな人ね」
【阿部高和@ニコロワ】
【ルイージ@任天堂ロワ】
【ハクオロ@どっかのロワ】
【柊かがみ@ニコロワ】
※◆6/WWxs9O1sを対主催だと誤解しています
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