無題






(よし、当たりだ)
駄っ文だ(13番)はガッツポーズをとった、支給品は探知機だったのだ。
しかも原作で出てきた二種類のうち、自分の周囲を探るタイプではなく携帯型の番号入力タイプだ。

「前回のロワでは。嬢襲うの失敗して一話で死んだが今度こそ……」

思えば今まで不当な扱いを受け続けてきた。
以前のコテハン紹介では紹介されなかった書き手で最も書いた話数多かった。
前回のロワではただの強姦魔として行為にいたる前に消された。
1レスコテロワで俺がどういうポジションに居たか覚えてる奴なんているだろうか?

前回の復讐とばかりに。嬢を襲いに行くのは簡単だったがそれでは芸がない。
第一そんなことしたらすぐに消されるのは目に見えてる。
有名コテの前に無名コテは何の力も示せない。すぐにお約束で消されるのが落ちだ。
だから必死に考えた、優勝なんて高望みは最初からしていなかったが。

「今回こそおいしいポジションGETしたる!」
彼の今回の行動理由はコレだった。

「目立たないコテの、目立たないコテによる、目立たないコテのためのロワイヤル!」
無い知恵絞って考えついたのがアメリカ合衆国第16代大統領リンカーンの演説のパクリだった。

色々な勢力の横槍が入ってるであろう巨大コテと対決するには人海戦術しかない。
俺みたいな不当な扱いを受けてる書き手が他にも居るはずだ。
彼は探知機を使い早速行動を開始した。

「遅かったか、まさか二人とも死んでるなんて……」
探知機が示したポイントには頭蓋骨を陥没させたNBCと#4-6が横たわっていた。
#4-6は執筆数2話でさらに自分がメインとしてきた彩パートに終止符を打った人物。
目立たない度といい、作品によるつながりといい申し分の無い、説得すべき人物の候補だった。
NBCは最初に説得しようと思った人物だった。
ハカロワ前半で執筆量の割に一番目立たなかった書き手は自分であるように後半は彼であった。
さらに前回は最初に見せしめに殺され、1レスでは最後まで放置された。
毎回セリフを二言ぐらい放つと舞台から消される、まさにこの作戦の為に居るような人物であった。

「君は……今回こそまともなセリフを喋れたのかい?」
彼と自分の違いはただ一つ、まともなセリフを喋れるかどうかだけであった。
ほぼ同じような境遇に立たされてる彼にせめて供養をと、しゃがんで手を合わせたところに、
……膝がきた。


「撃墜マーク4つ目ゲット!」
「遊んでないでこいつ等の支給品奪ってさっさと彗夜探しに行くぞ」
「この二人のカバンの中身もうねえじゃん、セルゲイでも戻ってきたのか?」
「今倒した奴が探知機持ってたぜ、コレでずいぶん楽ができる」

後に残されたのは頭蓋が陥没した3つの死体。結局1話しか出れなかった哀れな死体。
今回のロワで彼等が手にした物は新たに簡易のコテ説明がつけられた事、
そして膝にやられたという、次回手を組むのに打って付けの共通点だった。

I will expect the following opportunity.

【13番:駄っ文だ 死亡】
【残り41人】

【31番:にいむらたくみ&14番:マナー 探知機入手】



前話   目次   次話