そして、狂気が具現する
「みず、みず…っ!!!」
ようやく辿り着けた水辺、彗夜はそこに焼けた顔を突っ込もうと水面を覗きこみ…其処に映る「それ」を見て硬直する
月光に輝く水辺に映る「それ」が、自分の顔だと気づくのに、さして時間はかからなかった
「…く、くくく、はははははははははっ!!!」
彗夜は笑った―――その、すでに人としての面影がほとんど残って居ない顔に、それでもはっきりとわかる狂気を浮かべて―――
「くくく、これが僕だって?これじゃあ、『。』嬢に会いに行けないじゃないかぁ!!!」
絶叫しながら、ごめり、と音がするほどに地面に拳を叩きつける
そして、うつむいたまま暫く経った後…ゆらり、と幽鬼のように立ち上がった
「…そうだ、みんなころしてしまえば、『。』嬢はこの島でぼくといるしかなくなる…ふふふふ、そうだ、そうしよう…まってて、僕の『。』嬢」
狂気そのものとなった彗夜は、ゆっくりと森の中へと消えていった
【彗夜、無差別マーダー化(バタフライナイフのみ所持)】
【残り20人】
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