おねえちゃんといっしょ






うー……なにかあたまにぶつかってびっくりした。
気がつくとリボンのおねえちゃんのかおが目のまえにあった。
「繭、怪我はない? 大丈夫なの」
って大きな声でさけんでた。
もうかってなことしちゃだめだって泣きながらおこられた。
どうしておこってるのに泣いてるのかってきいたらけむりが目にしみるんだって
言ってぎゅ〜ってだきしめられた。
みゅ〜うれしいけどちょっとくるしい。
だっこしてくれたかっぱきたおねえちゃんはいなくなってた。
どこ行ったんだろう。
また会えるかな? みゅー。
それからふたりでまた歩きはじめた。
なんだかここに来てからよくわからないことばっかり。
一人でさびしかったけどリボンのおねえちゃんと会った。
リボンのおねえちゃんはやさしくてほんとのおねえちゃんみたい。
だからへいき。
そういったらおねえちゃんは「あははーっ」って笑った。
だんだんお空があかるくなってきた。
しばらく歩いてると木の家があった。
ほぇ〜
リボンのおねえちゃんはなにかやくだつものをさがそうっていってる。
やくだつものってなんだろう? 
はんばーがーあるかな?
う〜〜っはんばーがーたべたい。
だからはんばーがーさがす。
「あ、待って繭、中から声がするからちょっと待」

制止の言葉を言い終わる前に突如開いた小屋の扉に激突する繭を、佐祐理は見た。



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