第5話 キャッチ・ザ・ハート
「この辺りでいいでしょう」
一瞬で遠く離れたエリアに移動して来た願いの貴公子セエレ。
適当な場所を見つけると魔法陣シートを広げ自らを魔法物質に変換しその中に吸い込まれていった。
・ ・ ・
(体感時間的にしばらく経過したように感じる)
ガシッ!
と魔法陣シートが誰かの手に捕まえられてしまう
イメルダ「あのコと同じ魔力を発生させているのはコレでまちがいないわね!」
エレン「うん。多分それで間違いないと思うよぉ」
彼女達は魔法ショップからずっと優勝候補ラッキーマンの動向を魔法のアイテムを使って遠隔監視していたのだ。
そしてそのラッキーマンをまさかの出落ちにした相手のことも当然監視対象に入っていた。
魔力探知によってセエレが放出しているのと同質の魔力を検知し出現位置を把握されてしまったらしい。
イメルダの帽子につかまっていた占い魔女ヒカリちゃんが魔法陣シートを指差して口を開いた
占い魔女ヒカリちゃん「ねーねー、コレどうするの? だーれもこないようなトコロに封印しちゃう?」
イメルダ「まさか、そんなワケないじゃない☆ このあたしが切り札として有効に使ってあげるわ♪」
エレン「やめておいたほうがいいと思うよぉ、それを使うのはあぶないよー」
しばらくコレをどう扱うのがいいか話し合っていた
イメルダ「じゃあいい使い方が見つかるまでとりあえず100億倍ハピルマ濃縮液のつまった魔法の瓶の中に漬けておいてあげるわね!」
占い魔女ヒカリちゃん「ソレを魔法ショップの中においとくのー? よくにめがくらんだこわーいひとがおそってくるんじゃなぁい?」
イメルダ「そんなの何度来たってあたしの『魔法』でコテンパンにしてなかせてあげるんだから」
エレン「泣かせちゃだめだよぉ。しあわせにしてあげなきゃ」
とりあえずこの世界では暴力行為はできないからだれが来ても直接戦闘にはならないので危険は無いということで話がまとまる。
その時3人が魔法陣シートと呪文が書かれた紙を封じて魔法ショップに帰っていくのをものかげから見つめている
頭上に巨大なとんがりぼうしをかぶり手に大きな鎌を持った謎の人影があった。
3人が帰っていくのを見届けるともうそれを気にする必要は無いとでもいうようにクルリときびすをかえし
3人が帰っていったのとは逆の方向へと高速で飛び去って行った。
【名前】エレン
【位置】B-4 魔法ショップ
【状態】正常
【スタンス】穏健派・協力
【羽の状態】無色透明
【リング数】0
【名前】イメルダ
【位置】B-4 魔法ショップ
【状態】正常
【スタンス】ハッピートリガー・協力
【羽の状態】無色透明
【リング数】0
【名前】占い魔女ヒカリちゃん
【位置】B-4 魔法ショップ
【状態】正常
【スタンス】応援・協力
【羽の状態】無色透明
【リング数】0
【名前】セエレ
【位置】B-4 魔法ショップ内の100億倍ハピルマ濃縮液の入った魔法の瓶の中
【状態】捕獲
【スタンス】切り札
【羽の状態】無色透明
【リング数】1
【名前】謎の人影
【位置】?
【状態】?
【スタンス】?・潜伏
【羽の状態】?
【リング数】?
第5話
【ハピルマ濃縮液】
・このロワにおいては有効なアイテムですがラッキーマンや不破龍一のような「幸運に守られている」タイプの相手に使用した場合、
必ずこちらが逆風になるかハピルマ濃縮液スプレーの瓶が突然割れる、中身をこぼすなどで自分自身が受けることになる確率が高いです。
だからこそそのタイプのキャラの中で一番強いラッキーマンのラッキーがどこまで有効なのかを観察したのです。
・ラッキーマンの監視を提案したのはイメルダです。
彼女の世界のマンガかアニメなどの何かでラッキーマンを見たことがあり、ラッキーマンに影響を受け一目置いていました。
・魔法ショップの店主はエレンです。
イメルダは魔法では無い技を魔法であるかのように見せるのは優れていますが、本物の魔法については見習いレベルであるため、
精粋の魔女であるエレンの方が本質的な部分で上なので言うことを聞かざるをえないのです。
・セエレを入れてある100億倍ハピルマ濃縮液がつまった魔法の瓶は、
彼女達以外には使えないように彼女達が知る限り最強レベルの特殊なマジカルロックがかけられており、
どんな力でも砕けずどんな魔法でも溶かせずどんな能力でも物体転移できず彼女達のだれかが解除コードを入力しない限り開きません。
わざとそんなに簡単には使えないようにしてあるのです。
よって魔法ショップにやってきた夕凪やケロリーナがつまずいて瓶を割り100億倍ハピルマ濃縮液が飛び散って全滅等の展開はありません。
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