戦士と魔術師
うん、いきなりだが大変なことになっちゃったね。
殺し合い。
その言葉自体は分かる。
あくまで小説上の作りものだったはずだ。
ついさっきまで僕もそう思っていたんだけどね……。
でもそれが現実となっているんだよねーこれが。
というか、これだけのことをやって、見つからないわけがない。
警察というよりも不知火理事長が黒神さんを放っておくのはありえない。
「不知火理事長が一枚噛んでいるのか……?」
不知火理事長が協力しているというのなら簡単に結論を出せる。
なぜかって?簡単だ。
これがめだかちゃんを『完成』させる実験かもしれないからだ。
でも、不知火理事長が協力していなかった場合。
その時はまた考え直さなくてはならない。
さて、この考えはいったん置いておこうかな。
今僕がいるところ、ここは住宅街らしい。
まあ、家がたくさん並んでいるところと言えば住宅街しかないよね。
「適当に探索して使えそうなものを探すとするかな」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
今起こっている事に、まったくついていけなかった。
人が二人も死んだ。
そして殺し合い。
普通に考えたらあり得ない状況だ。
そこらへんの大人よりは精神は強いが、あくまで普通の人間程度だ。
「許さねぇ…………」
しかし彼女の心は熱く燃えていた。
よわい者を助けることがあたしの使命だ。
名簿を見る。
そこには愛しの兄と妹。
絶対に守らなくてはならない。
燃えてきた。燃えてきた。燃えてきた。
燃えてきたぜ!あたしの熱いハートが!
「絶対に兄ちゃんと月火ちゃんを見つけて!絶対にこんなもん終わらせてやる!」
彼女は走り出した。
ちなみに走る意味はない。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「うん、とりあえず治療するために必要そうなものは揃えれたかな」
黒神真黒は民家から治療セットを拝借した。
「さて……どうしようか」
真黒はまだ何をするか決まってなかった。
とりあえず真黒が道に出ると。
何かが勢いよく激突してきた。
いや、え?
ふっ飛ばされたんだけど…。
吹っ飛ばしたのは女の子だ……。
普通に考えてほしい。
普通の女の子がぶつかってきたからってそこまで痛くないでしょ?
吹っ飛ばされた。その一言に尽きる。
いや、10メートルくらい飛ばされたよ?
ああ、痛い……眠くなってきた。
「大丈夫か!クソ!誰がいったいこんな事を!」
君しかいないだろう。
何?3歩歩くとなんでも忘れるのか君は、と言いたかったが声が出なかった。
肺に空気がしっかりと入ったころに痛みも引きかけていた。
「大丈夫か?あんた」
だからこれ君のせいだろう?
「大丈夫だよ、わざわざ寄ってくれたんだね。ありがとう」
「いやいや、それほどでも〜」
なんで笑ってるんだろうね。
もう突っ込まない事にしよう。
チェックメイト・マジシャン
「僕の名前は黒神真黒だ、昔は『理詰めの魔術師』何て呼ばれてたんだよ」
「あたしは阿良々木火憐だ!よろしくな真黒さん!」
「あ、そうだ!兄ちゃんと月火ちゃんを探したいんだけど、協力してくれない?」
「ん?君の兄弟なのかい?」
「ああ!そうだ!兄ちゃんは片方の目を隠して、月火ちゃんはすげー髪が長いんだ」
「うん、分かった。協力してあげるよ」
「本当か!?ありがとう!真黒さん」
「どういたしまして」
彼女の言う事を半分流して、僕は考えていた。
この子は強い。
こんな状況にも負けない強さを持っている。
そうだな、考えがまとまったよ。
僕には力はない。でもプロデュースする力ならある。
この力を使って、僕は育ててあげようじゃないか。
この状況を打破できる最強の戦士たちを!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
さて、これでこの短いお話は終わりだよ。
うん、この後僕がどんな事をするのか、火憐ちゃんがどんな成長を遂げるのか?
それについてはまた次のお話でね。
【D-2/住宅街/日中】
【黒神真黒@めだかボックス】
[状態]:背中に無数の擦り傷
[服装]:普段着
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜3、簡易治療用具(現地調達)
[方針・思考]
基本:主催に対抗できる軍団を育て上げる。
1:火憐ちゃんと行動、守ってもらう。
2:めだかちゃん、くじらちゃんを探す。
3:火憐ちゃんのお兄さんと妹さんも探してあげる。
[備考]
※「十三組の十三人」編終了後からの参戦です。
※阿良々木暦と阿良々木月火について簡単に知りました。
【阿良々木火憐@物語シリーズ】
[状態]:健康
[服装]:普段のジャージ
[装備]:なし
[道具]:支給品一式 、不明支給品1〜3
[方針・思考]
基本:絶対に主催を倒す。
1:真黒さんと行動する。
2:兄ちゃんと月火ちゃんを探す。
[備考]
※偽物語(上)終了後からの参戦です。
【支給品説明】
【簡易治療用具】
黒神真黒が現地調達した治療用具。
中には「包帯、ガーゼ×15、消毒液×2、絆創膏×10」
が入っている。
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