けんぜんなたたかい
生きる為自分の身を守る為、その為に妾が使ったのは体であった。
男という物は可愛いもの、妾が可愛がってあげれば直ぐに聞き分けのいい子犬のように、妾の体に溺れ、虜となった。
妾と同じようにここに呼ばれたカエサルもそう、絨毯の中から現れた妾には驚いてはいたが、体を重ねるとすぐに妾の虜となった。
父と姉の政権争いなどを経て、妾は自身が無力な女であることを自覚している。だからこそ手段は選ばぬ。
使える物は全て使う。自身が無力な女であることも使い方次第では武器になる。妾は女としての魅力を磨き上げ、それを生き抜く為の武器とした。
ここでもそれは変わらない。屈強な男どもに妾はどうしても叶わぬ。ならばこの体を使い籠絡し、出し抜けばいい。とても簡単な事だ。
カエサルという強力な味方がいるのはありがたいが、いつ会えるかもわからぬ。当座は頼りになりそうな男を見つけ、妾の虜にしてくれよう。
そして妾は今、一人の男と一糸纏わぬ姿で寝台の上にいた。
ギリシアやエジプトではみない顔と肌をした男、名を曹操と言い、聞けばギリシアなどがある大陸の東の方の人間だという。
背こそ小さいが精悍な顔をした男であり、教養があり武芸もそこそこだという、丁度いい人材だ。
さあ、妾が愛してやろう。そして妾が虜となるがいい――。
※けんぜんなたたかいが発生しました。ここからは音声のみダイジェスト版でお楽しみください。
「ふふ、なかなかよいものを持っていますね、楽しみですわ」
「はっ……、ふっ……、んん……。なかなかお上手ですこと……」
「ひゃうっ!だ、駄目!そこ弱い!そこ弱いですからそんなに責めないでぇ!」
「あ゛みゃあ゛あ゛あ゛あ゛!らめっ!らめらのっ!知らない、こんらの知らなひぃっ!」
「ひゃあぁぁん!クレオパトラいすぎてバンザイしちゃうのぉ!バンザイ!バンザイ!ばんにゃんにゃいっ!」
曹操 WIN
※けんぜんなたたかいが終了しました。途中みさくら的表現がありました事お詫び申し上げます。引き続きSSをお楽しみください。
房中術、という物を知っているだろうか?
女性が己が体を用い男を骨抜きにする技であると同時に、男たちが女性に惑わされぬ様、己が体で女性の気持ちを自分に引きつける技でもある。
クレオパトラとしても今までいいように可愛がってきた男にこの様に反逆されるとは思っていなかったのであろう。
曹操の攻勢に、守り慣れていなかったクレオパトラは対処もできなかった。
その結果、クレオパトラは曹操に陥落。現在蕩けきった思考と表情で曹操に抱きついている。今まで男達を虜にしてきた美女が今やその男達と同じ状況に陥ってしまった。
さて、この曹操。特に思惑があってクレオパトラをだいた訳ではない。ただ彼は生粋の女好きであり、美人から誘ってきたから抱いたのである。一度美女を相手に痛い目を見たのに懲りないあたり流石というべきか。
曹操は考える、美人を手に入れたのはいいがこの先どうするか。そして何故、始皇帝の名が名簿に書かれているのか。
そして後少しで劉備を倒せると言ったところで呼び出してくれたヒトラーと名乗る男にどう反逆するか。
乱世の奸雄と呼ばれた男は静かに思考を開始する。
【一日目/深夜/民家の寝室】
【クレオパトラ七世】
[状態]曹操の虜、疲労大、恍惚
[装備]なし
[道具]支給品一式、不明支給品
[思考・状況]
1:今は何も考えられない
※カエサル生存、カエサリオス懐妊前から呼び出されました。
【曹操】
[状態]疲労中
[装備]な
[道具]支給品一式、不明支給品
[思考・状況]基本思考:殺し合いに反逆
1:なんで始皇帝の名前が……?
2:美人は美味しかったがこの後どうするか……。
※新野攻めのあたりから呼び出されました。
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