無題






「…なんなんだ? この森は…。」
無我夢中で逃げ回っていたスペランカーは、全てが真っ白に染まった森を見て
ようやく立ち止まった。スペランカーは恐る恐る白くなった木の幹に触れてみる。
すると、その木は音も無く細かな塵になって崩れ、地面に砂の山を作った。
のっぴきならない気配を感じたスペランカーは、マシンガンを構え、慎重に森の中を歩き出した。

この森はまさに異様としか言いようが無かった。
白い木々の合間に思い出したように現れる小動物の彫像。
その苦悶の表情と躍動感は、まるで本当に生きているかのようだった。
時々この彫像に触れてみたりするが、どれも力なく崩れ、新たな砂の山を築くだけであった。

「…ん? なんだ? これ…。」
スペランカーは地面に落ちていた、二つに割れた円筒形のガラスケースを手に取った。
ホルマリン漬けの標本を思わせる形。もしこの異変の原因がこのケースに入っていた何かだとしたら…。
「うわーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
突然彼方から響き渡る悲鳴。
たまらないくらい恐怖を感じたスペランカーは両手で耳をふさいで、
まっすぐ声のした反対の方へと走り出した。

【スペランカー 主人公生存】
【スーパーメトロイド ベビーメトロイド生存】



前話   目次   次話