無題
赤いオーバーオールを着た配管工。
その配管工は、亀軍団との戦いから、ある国の姫を助け出したことで有名だが、
他にも解体業やら医者など、いろいろな経歴を持つ男だ。
そんな配管工の弟も、集団の中に存在していた。
兄よりもスラッとした体系であり、兄よりも優れた跳躍力の持ち主だが、
一度走り出すとすぐには止まれない体質であった。
その体質は、自身の性格にも反映されしまっており、
一度勢いがつくと止まらなくなってしまう正確なのであった。
彼は燃えていた。兄よりも目立つにはこの場で活躍するしかないと。
内に秘めた野望を抱きながら、彼は手渡されたバックを空けた。
中身はキノコだった。
彼の中の常識では、キノコは身体を倍近くまで巨大化させるための手段として
認識されていた。
更にその状態である花を持てば、相手を火だるまにすることもできるということも。
その力さえあれば、ここにいる連中には遅れは取らない。
『今日、僕は兄さんを超える…。デイジー姫は僕の物だ!!』
彼はキノコを食べた。一心不乱に食べた。
毒キノコだった。
【ルイージ 死亡】
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