無題






マルスは銀の剣を手にしてとある男と向かい合っていた。
相手は鋼の剣を構えている。
マルスには自分の強さには自信があった。
なにせまだ闘っていた頃に輸送隊からありとあらゆるステータスアイテムをかっぱらって自分に使っていたのだ。
その後他のみんなからぎゃーぎゃー言われたのはいうまでもなかったが。
(力が19なのに、パワーリングを使ったのはまずかったな)
ふと、頭にそんなことが過ぎる。
だけど、今はそれが彼にとって幸運。
万全のパラメーターで闘いに臨めているのだ。
相手はどのような強さはわからない。
だが、武器だけ見れば、多少はこっちに分があるようだ。
いざ、勝負──!

勝負は一瞬だった。
すばやい速さでマルスの体が切り刻まれていた。
「な…」
それが最後のことばだった。
アルスはフルパラメーターだった。

だが、

同じフルパラメーターでも

アルムのそれとはHP以外は二倍の格差があった。

【「ファイアーエムブレム外伝」アルム 生存 所持武器 鋼の剣 銀の剣】
【「ファイアーエムブレム(暗黒竜と光の剣・紋章の謎)」 マルス 死亡】



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