無題
「お前等、機械のことは知っているか?」
ゼロがミネアとデニムに問い掛ける。怪訝な顔をしてデニムがいう。
「キカイ?何だ、それは」
そう言われてゼロは、改めて二人の格好をじっくりと見た。
「そうだな、知っているはずもないか」
今度は、ミネアが問い掛けた。
「何でそんな事を聞くんです?」
「実は、首の爆弾を外す方法、無い訳じゃない」
「それは、本当なのか?」
デニムが身を乗り出す。無理もない事であろう。
「ああ、手先が器用ならあるいは出来なくもないのかもしれないが、しくじれば俺達みんなが死ぬ。
それでも試すか?」
デニムは天を仰ぎながら、ミネアは眉間に手を当てて考え込む。
「止めよう。しくじったのが原因で死んだんじゃあ死ぬに死に切れない」
「私も、そんな危ない賭けをする気にはなれません」
ゼロは一人うなずく。
「そうだな。今は止めておこう」
三人は再び歩き始めた。
【ゼロ、ミネア、デニム同盟 移動中】
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