無題






「何だってあんなのが参加してるんだよ!」

ツインビーは逃げるしかなかった。
相手は青い、巨大なドラゴン。海から何か出てくるのが見えたので
近付いてみたらブルードラゴン(>>419)だったのだ。
ツインビーの姿を確認するや、炎を吐きながら追ってきたのである。
炎といっても一発がツインビー本体より大きいのだから堪らない。
当たったら骨一本(あるかどうか知らないが)残らないだろう。
正直、ヒーローとしての自信と誇りがあったのだが
そんなものは既に打ち砕かれていた。

「うわっと!」

炎が身体を掠め、左腕が消し飛んだ。
これで攻撃力は半減である。
が、ツインビーも伊達に修羅場はくぐっていなかった。
腕を飛ばされながらも、ある秘策が閃いたのである。

「そうか・・・あのデカブツなら・・・ダメもとでやってやるかっ!」

グンッ!Uターンするとブルードラゴンに突進する。
炎を連発するブルードラゴン。

「ウインビー、グインビー!俺に力を貸してくれー!」

相棒達の名を絶叫しながらツインビーが飛ぶ。
ブルードラゴンの顔が迫る。
ガァッ!喰らいつこうとするブルードラゴンをかわし、
頭の上に飛び乗るとマシンガンを突きつけた。
ブルードラゴンの表情が変わる。

「ざまぁねぇな!自分の頭の上にゃ炎は吐けねぇもんな!
聞きやがれ、デカブツ!いくらデカくても
この弾丸全部脳天にブチこんだら助かりゃしねぇだろ!」

ハッタリだ。このマシンガンは弾なんか出ないのだ。

「わかるよな、どっちが有利か!
おとなしく俺の言うとおりにしろ!
何、殺しゃしねぇ、仲良くやろうって話さ、兄弟・・・」

ツインビーはすっかり余裕を取り戻していた。
ブルードラゴンの表情がすっかり怯えきっていたからだ。

(コイツを利用すれば俺が生き残れる!)

ツインビーはこのゲームの勝利を確信していた。

【「ツインビー」 ツインビー 生存】
【「ドラゴンスピリット 新たなる伝説」 ブルードラゴン(レイス) 生存】



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