無題
彼は思った。
本業が自分と同じ奴等はみんな死んでしまったことを。
どうせなら俺が死んでしまえばよかったのに。
弟分のボンバーマンの変わりに…。
彼も爆弾を扱うことを生業とする者達の一味だが、他の者達と戦歴が違った。
しかもアイテムという感覚は無い。ただ爆弾で挟むのみだ。
そうして戦ってきた彼にはアイテムを持つものには勝てなかったが
丸腰では勝つ自信があった。そして今彼の前にいるピンクの生物も丸腰だった。
いや、そう見えた。
とりあえず自慢の戦法で闘ってみることにした。
カービィの前に爆弾を置いて、追い込む気である。
するとカービィは突如として深呼吸しだした。
と、思うや否や爆弾がカービィの口の中に吸い込まれるではないか。
カービィが飲み込むと「スカッ!」と音がした。
「何だ?とりあえず」
彼はもう一度爆弾を置いた。
カービィはもう一度吸い込んだ。と思うとすぐに吐き出してきた。
爆発の来ないところに逃げよう。そう思ったとたんに彼は星に潰されていた。
カービィは彼が死ぬのを見届けた後
無邪気な顔をして次の獲物を求めて旅立って行った。
【星のカービィ カービィ 生存(収穫なし)】
【爆弾男 爆弾男 死亡】
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