俺厳選ジャンプキャラバトルロワイアル「プロローグ」






 日本における最大の娯楽は何だろう?
 映画?小説?テレビ?音楽?
私はどれも違うと思う。確かに音楽や小説、映画にも良いのはあるが、やはり日本最大の娯楽と言えば、マンガだと僕は思う。
 恐らく日本人の学生の大半が多分だが、そう答えるだろう。

 漫画のもつもの。……刺激、驚き、真新しさ。

 それらを凝縮した最高にぶっ飛んでいって最高に興奮できるイベント、その名は……

「バトロワ!!はじまるよおおぉぉぉぉぉ!!!」

 俺はこれから起こるイベントの興奮で震える体を正、気合いを込めて怒鳴る。
 俺が行る場所、箱庭学園体育館を模した建物の中、俺の厳選したメンバーが俺の体育館に響く声で起きだした。
 中には結構強い奴も居るので、眠ってもらったのだ。
 そのメンバーの殆どは、何が起こっているのかよく理解していない表情を浮かべている。それはそうだろう。突然知らない場所にいて、気づいたら周りに知らない奴ばかり……中には明らかに人間ぽくない奴もいるし、ビビってやんの(笑)

 「へいへいへーい!!起きたところでこの状況を理解していないとこ悪いけど、ここにてめーらを連れてきたのは俺なの出す!wwww」
 体育館の祭壇の上にいる俺を、此処にいる全員が見つめてくる。うほほほ〜い。

  「ちゃちゃっとすすめっけど!!てめえ達を呼んだ訳は、このめっさ個性的な奴らの中から単純に強い奴を決めたいって分けなんだス!!wwww」
 舐められたらいけないように、最初から飛ばしていたら、全員が奇人を見る目で見つめてくる。(笑)
 掴みばっちし!!ナイス俺!!俺は俺と結婚したいぜ!!

「へいへいへーい!!君達を集めたのは、このメンバーでバトロワ!!即ち血が湧き起こるぶっ殺し合いをしてもらいます!!ネタじゃねえぞ!!本気やでぇ!因みに本物の殺し合いジャン!!」

 俺の殺し合い発言に、周りの視線が痛いぜ!そんな俺はかっこいいぜ!!うひひょひょひょ!!

「其処の少年よ。」
俺が祭壇の上で悶えていると、黒いローブをきた牧師風のハゲが、俺を蔑んだ顔で見て来て、話しかけてきた。

「なんだなんだ!!ハゲ男くん!」
 俺のハゲ男くん発言で、参加者の何人かがざわめく。そういや、このハゲ強キャラ扱いだったっけ?

「……少年よ、慈悲深い私は、無知なる貴様の愚考を不問にしてやろう。」
 ハゲは、何でもないような顔をしてるが、若干頭に青筋を浮かべてる。もしかして気にしてたり!!うははは!!ワロス!!

   「私は神だ。」

 いきなりハゲは神発言、周りの何人かが俺からハゲに変人をみる目つきを送り出した。(笑)
 ハゲは全く気にしていない。

 「私は絶対者、そんな私に只の人間ごときが、ましてや少年に従うなど……さらにこの私に対する暴言が許されるか?……」

 ハゲは此処で声を留め、俺をキモイ目で見てくる。気のせいか背後から光が漏れている気がする。

「答は絶対に否、さあ、己の無礼を詫び、懺悔せよ。」

 …………あ、ダメだこいつ。結構いいキャラしてたから見逃してやろうと思ったけど、むかつくから死刑確定、死刑決定、死刑実行(笑)

「やだねーハゲ、おまえ勘違いしてないか?おれっちはお前より上なんだよ。自称神様wwwwwwww」
 笑い飛ばす俺を見て、ハゲは完全にキレたみたいだ。その電球頭から、更に青筋が増えている。

「愚か者めが……裁きを受けよ。」
 そう中二病的な発言をしたハゲの周りに、でかいクリスタルとなんかよくわからない何かが光ながら溢れ出す。
 ありゃりゃ。エウレカ没収してないじゃん。

「うわぁぁぁん!ごめりんこ!謝るから許してんてん!うははは!!」
 今のギャグ、掴みはばっちしだったな!
 ハゲは俺を許す気は無いらしく、そのまま大量のレーザーをエウレカで発生させ、俺をトムとジェリーのチーズみたいに穴あきにしようとする。

「何ちゃってぇーぼぉん!!」
俺は薄く笑いながら、ハゲの首につけられた首輪を爆発させる。

 ドボォン!!

 ハゲの上半身が、首輪により跡形もなく吹き飛ぶ。汚い花火だぜ。
 ハゲが死ぬと共に、レーザーも消えちゃった。
 外野がハゲが死んで、めっちゃ騒ぎ出す。キャーとかヒィイとか、他には俺に飛びかかって来ようとしたボケもいたが、俺の力でこの場の全員の体の自由を奪ってやった。

「殺し合いの前の記念花火を見てもらった所で悪いが、ささっと説明をやるよ。殺し合いの。時間が押しちゃってると、俺のクライアントが五月蝿いからね。」
 俺の言葉に静まり返る外野、早々、てめえらは俺を楽しませるために集められたことを理解したようだ。
 「まず、自分の首を確認してみな。」
 俺の言葉に、すぐさま首を確認、つけられている継ぎ目のない細身の首輪を確認したプレイヤー達。驚いてる驚いてる(笑)

「その首輪、其処に転がっているハゲを見ればわかるかもしれないけど、爆弾だから。無理に外そうとしたり、この殺し合いに反対とかしたりして、誰も殺し合わなかったら一気に爆破するから、頑張って殺し合ってね。」
 その言葉で何人かの顔が真っ青になるお。

「てめえ達は、このメンバーで殺し合って、最後の一人になった奴が帰れるよ。良かったね。」
「まず、殺し合いがスタートしたら、俺のクライアントからもらったスキル、『箱庭の視聴者ボックスマスター』で、用意した会場に飛ばすよ。会場には電気とか水道は通ってるから安心してね。建物や設備には、各自に関係している場所とかを入れてあるから、そこら辺を俺がてめえ達に支給される地図で確認してね。」

 「てめえ達一人一人が飛ばされる場所には、各自デイバックを置いておくから、勝手に確認してね。中には地図と、コンパスと、筆記用具と、三日分くらいの水と食料、更に名簿とランダムに三つくらい何かを入れておくから。名簿は、この場にいる全ての参加者の名前だけを記載しておくから、この名簿は書かれている名前の奴が死んだら、その名前に赤い線が引かれるから、色々便利だと思う。ランダム支給品は、本当に色々適当に何か入れておくから。それと、てめえ達の殺し合い中のやりとりには基本的に反則は無いから、同盟をくんでもOKだぜ。でも、帰れるのは1人だけだから其処のところも考えてね。」
 一気に喋ると疲れるし、テンション下がるね。
 「それと、この中には異能的な能力や力やスキル、更にぶっ飛んだ身体的能力をもつ奴とか居るけど、そこんとこには各自制限とかあるから。でも全面的には力は使えるから安心して。
あと、エウレカに関しては各自自前のエウレカを支給品として渡すから。因みにエウレカは、所有していたら誰でも使えるようにしてあるから。」
 この言葉で驚く表情を浮かべる何人か。まあ、それはそうか。

「あと、最後にてめえ達に一言言うぞ、頑張って殺し合えよ。俺のために。俺、応援してるから。……じゃあ、とばすね。テレポート!」

 適当に叫んで、俺のスキルでプレイヤー達を会場に飛ばす。
 一気にがらんとした体育館の祭壇にたつ俺は、後ろに急に現れたクライアントを見る。

「やっておきましたよ。半纏さん。」
 一本の長い髪が跳ねている長身の男、俺にスキルをくれた不知火半纏が、俺を無表情に見つめる。

「なかなかノリノリだったじゃないか。俺が見込んだだけはある。なかなかのクズっぷりだったぞ。」
 ……これはほめられてんのか?けなされてんのか?……わかんねえな。
「張り切りましたからね。半纏さんは誰が生き残ると思います?俺はめだか辺りかと思うんですけど。」

俺の言葉に、薄く笑いながら喋る半纏さん。
「そういうことがわからないからこそ、面白いんじゃないか。」

 全く、同感だ。


 【俺厳選ジャンプキャラバトルロワイアル@開催】

 【エウレカ2つハゲマブロ@死亡】
 【残り68人】




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