無題
阿部さんは、仲間とはぐれて1人で森の中をさまよっていた。
「ふう、困ったな。女子高生たちはともかく、あのいい男たちとは早く合流したいもんだが…。」
探せど探せど、仲間たちは見つからない。それでも阿部さんは諦めずに歩き続ける。
すると、突然絹を裂くような女の悲鳴が聞こえてきた。
(む…。ビッチがどうなろうとどうでもいいが、そこに仲間がいるかもしれないからな…。
他に手がかりもないし、行ってみるか。)
そう結論付け、阿部さんは悲鳴が聞こえた方向に向かう。
数分後現場にたどり着いた彼が見たのは、男に襲われるか弱い女性の姿だった。
男はドットーレ。女性はシャマルである。
「来ないでください!」
支給品の鞭を振るうシャマル。だがドットーレは、それをものともせずに迫り来る。
「………。」
ドットーレの息は荒く、目はうつろだ。シャリダム汁の効果が強く出ているのである。
(これは…かつてないピンチかもしれないわ…。このままじゃ、ヴィラルさんに捧げるはずの私の貞操が…。)
混乱した頭でそんなことを考えながら、シャマルは必死で鞭を振るう。
だが、ドットーレの全身は止まらない。ついにその手がシャマルの肩にかかろうとしたそのとき…。
「ちょっと待った!」
乱入してきた阿部さんが、跳び蹴りでドットーレを吹き飛ばす。
もちろん、シャマルを助けるのが目的ではない。
「オイ、いい男!そんな女より俺と…やらないか。」
「はあ!? いきなり現れて何を…。」
まったく取り合おうとしないドットーレ。しかし、阿部さんは退かない。
ここまで我慢してきたのと、シャリダム汁の作用で発せられるフェロモンのせいで辛抱できなくなっていたのである。
「なっ、消えた!」
「取ったぞ、背後…。」
「バカな、この俺がこうも簡単に背後を…。」
実は阿部さん、支給品の星降る腕輪で素早さを強化していたのである。
元から高い身体能力がさらに強化されては、さすがのドットーレも対応しきれなかった。
※これよりしばらく、都合により音声のみでお伝えします。
「さあ、楽しもうぜ…。」
「HA☆NA☆SE!」
「いくぞ!」
「うああああああああ!!」
「ああ、いい感じだ…。」
「貴様…!この俺がやられっぱなしだと思うなよ!」
「何!これは…!」
「この俺に手を出したことを後悔させてやる!」
「ぬおっ!この俺が押されるとは…。」
「まだまだっ!」
「だが…。このまま一方的に責められるのは俺の性分じゃないぜ!」
「うああ!まさか、ここから反撃して来るというのか…!」
注:これはけんぜんなたたかいです まる
数分後、そこには、汗だくで地面に寝ころぶドットーレと阿部さんの姿があった。
「なかなかやるじゃないか…。」
「お前こそな…。」
共にさわやかな笑顔を浮かべ、二人はがっちりと握手を交わす。
そしてシャマルは、魂の抜けたような表情でその場に座り込んでいた。
【一日目・午前六時(放送直前)/F-6 森】
【シャマル@アニロワ2nd】
【状態】:健康、欲求不満、放心状態、天元突破、愛
【装備】:ビームウィップ@FFDQロワ
【道具】:支給品一式、不明支給品(0〜2)
【思考】
基本:ヴィラルのとこに帰って×××の続きをする
1:………(思考停止)
2:主催者が所有していると思わしき×××直前の記録の抹消
【備考】
・参戦は「リフレイン」より
【ドットーレ@クロススレ】
【状態】:全身にダメージ、左腕に刀傷、すっきり、阿部さんとの間に友情
【装備】:カイザフォン@ライダーロワ、ハカイダーショット@ロボロワ
【道具】:支給品一式、不明支給品(0〜1)
【思考】
1:力がすべてであることを証明するため、マーダーとして戦う。
【阿部高和@ニコロワ】
【状態】:健康、すっきり、ドットーレとの間に友情
【装備】:星降る腕輪@FFDQロワ
【道具】:支給品一式、不明支給品(0〜2)
【思考】
1:いい男たちを見つけて、仲間にする。
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