悪夢…始まる
60人の女性がいる。
全員薄暗い教室の中で横たわっている。
そこに強烈な光が注がれた。
「ん…うん…。えっ…何ここ…」
1人。また1人と目を開いていく。
少女が叫んだ。
「ゆ! 祐くん!?」
目の前の巨大モニターを凝視する。
そこに映っているのは多数の男性。
暗い部屋。皆、裸で鎖に繋がれ目は虚ろ。
その中に彼女の意中の男がいた。
他の女性も様々な男性の名前を叫び始める。
――ガラガラッ――
場が混乱し始めたその時、教室の扉を開けて男性が入ってきた。
「彼らを助けることはできます」
視線が彼に集中する。
「な…! 何なのよあなた! あ…あたしの祐くんをどうしたの! それにここは一体…」
――バチッ!――
「きゃっ!!」
突如首輪から流れた電撃で、叫んでいた女性の身体が大きく跳ねる。
「はい、これから説明するから静かにね」
男は言うと教壇に上がった。
ざわついていた他の女性も沈黙する。
「……それでは皆さんに、ちょっと殺し合いをしてもらいます」
悪夢…始まる。
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