無題






「はは、贋作使い!よもや貴様と最初に会おうとは」
「英雄王ギルガメッシュ!」

士郎はヤバいと思った。
ギルガメッシュの得物は乖離剣・エア。
士郎は死を覚悟し、投影した双剣を構える。
ギルガメッシュは乖離剣・剣を士郎に向ける。

「その前に雑種、天上を仰げ。我が月を落とした不届き者がいるようだ」
「何を………」

言いかけて、天を仰いだ士郎は自分の目を疑った。
月が―――月が落ちているのである。
そしてその月は砕け散って岩石の霰となり降り注ぐ。

   エヌマ・エリシュ
「天地乖離す開闢の星」

眩しい光が月の欠片を飲み込む。

ギルガメッシュと士郎のいた冬木市は、世界創世の剣によって守られた。


「何が聖杯戦争だ。我が銀河を荒らしおって――雑種、我が臣下として仕えることを許す。敵はあまりに強大だ。心してかかれ」
「………」

ここに因縁をも超えて圧倒的な敵に立ち向かわんと、英雄王と正義の味方は動き出した。


【冬木市/1日目】

【ギルガメッシュ】
健康、奈須きのこを倒す
【衛宮士郎】
健康、わけがわからない



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