OP
ここはバスの中…
俺は姿。さっき大運動会を終えたところなんだ。藤堂とかいう人が苦労した人へのご褒美だー
とか言ってパーティーを開くらしい。お腹もすいたことだし、行くことにした。
「…あれ?くにおさんがいない。りきさんや豪田さん、五代さんもいない。」
「みなさん山田さんをまだ追っかけてましたよ。」
森本の返事が返ってくる。
ああ、なるほど。
しかしどこまで走るのか。ここはいったいどこなのだろうか。わからないほど時は流れていた。
「いつまで待たせるんだよ。もういい加減についてもいいんじゃないか?」
冷峰学園チームのキャプテン、竜一が少し不機嫌そうに言った。
だがその後ろでギャーギャー騒いでいる二人組。
白鷹高校の沢口、西村コンビだった。
「も〜、腹減ったぴゅ〜…!沢口、そのパン…」
「あ、これは弁当の余りで、腹が減ったらつまもうと…、ってひ〜!」
「よこすぴゅ〜!」
今元気なのはこのコンビだけ。
イライラしている他のメンバーにとってはうるさくてしょうがなかった。
何時間経ったのだろう…
先ほど元気だった白鷹コンビも完全に気力を失っていた。
「ふあ〜ぁもう待ちくたびれた〜。することないし…寝よ。」
と、姿は眠りについた。
姿だけではない、
その他のメンバーも次々と眠り始めた。
しかし、誰も気づくはずがなかった。
この眠気が藤堂グループ特注の睡眠ガスのせいだということに。
この眠気がとんでもない事態を引き起こしてしまうことに…。
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