第1話 友達の輪。感染開始
平和(ひらかず)は気がつくとどこか遠い世界のはるか彼方にいた。
ただ周囲には一面キラキラした世界が広がっているのみであった。
平和(ひらかず)には自分がなぜこんな所にいるのか全くわからなかった。
近くには用途不明のアイテムらしきものと白いポケットがあるだけだ。
「お〜い」
だれか呼んでみるが返事は返らない。
「このあたりには誰もいないのか・・・。」
そう思ってふと横を見ると小さな白い毛玉のようなかたまりがピョンピョン跳ねてこちらに近づいて来ていた。
よく観察すると正面(と思われる部分)に目のようなものが2つついていた。
「なんだこれ・・・?」
幸福を呼ぶ珍獣。状況がさっぱりわからない平和(ひらかず)にはその名前を知る術も無い。
よくわからないが特に害は無いようだ。
この瞬間幸福を呼ぶ珍獣に友達の輪が感染しとても清清しい気分になっていた。
幸福を呼ぶ珍獣は喜んで自分の持っていたコインを10枚くれた。
そして再びピョンピョン跳ねてどこかに去っていった。
「お金かな・・・?」
手に入れたコインを確認するが自分の世界の通貨とは違う。
幸福を呼ぶ珍獣はコインを確認していた間に遠くに行ってしまってもう見えなくなっていた。
【名前】平和(ひらかず)
【特殊能力】友達の輪。
出会えば自動的に友達になり、憎しみや悲しみ、妬み、敵対心などの
悪い感情が全てなくなり、幸せになれる。
細菌から全知全能神まで誰に対しても有効で特殊能力を無効化する
防御も飛び越えて感染する。
友達の輪にかかった者も友達の輪の能力を得る。
【補足】悪い感情は全て即なくなるが対象が完全に幸せになるのにはしばらくかかる。
友達の輪の効果で完全に幸せになる前に他の誰かによって完全に幸せにされてしまった場合、
必ずしも平和(ひらかず)の獲得リング数が増えるとは限らない。
【位置】ZZZ-777(MAP中央外)
【状態】正常
【スタンス】無関心(状況をよく理解していない)
【羽の状態】無色透明
【リング数】0
【第1話の解説】
【平和(ひらかず)の友達の輪について】
・オープニングの主催者による説明の時点では平和(ひらかず)の能力・友達の輪には誰も感染してはいません。
主催者がうまく配置していたからです。
・ただし別の参加者である「〇ともだちのわ」の
>ともだちのわ → 開始前のわずかな間に全員と会話しすでに友達になっている
という初期設定がありますがこれについては3つの可能性が考えられます。
1.平和(ひらかず)はopの時点ですでに隔離されていたため他の参加者全員とは出会い友達になっているが
平和(ひらかず)にだけは出会っておらず例外的に友達にはなっていないパターン
2.平和(ひらかず)にも出会っておりすでに友達になっているが主催者権限でこの時点で『友達の輪。』には感染しないようにした
3.平和(ひらかず)にもオープニングの時点で出会っておりすでに友達になっていて、この際に「〇ともだちのわ」一人だけには
例外的に平和(ひらかず)の能力『友達の輪。』が感染しているパターン
別にどのパターンを採用されても構いませんが、3のパターンを選択された場合のみ、
どこに配置されているかわからない「〇ともだちのわ」も平和(ひらかず)の能力『友達の輪。』の感染源になっていることになります。
・平和(ひらかず)からキャラAに友達の輪が感染→キャラAからキャラBに友達の輪が感染→キャラBからキャラCに友達の輪が感染
→結果キャラCが完全に幸せになった
この場合平和(ひらかず)とキャラA・キャラB・キャラCの共同作業という扱いになり全員にポイントが入ります。
実際には幸せにする作業に参加していないように見えるキャラCも友達の輪の能力の一部に組み込まれた時点で共同体として扱います。
・マップ中央部から遠く離れた【位置】ZZZ-777にいる平和(ひらかず)が自分で歩いてマップ中央部までやって来る可能性はとても低い。
マップ中央部とは異なる方向に進む可能性もあり、誰かが高速移動で会いに行くかワープなどを利用しない限りまずやってくることは無く
仮に来たとしてもはるか後の話になるでしょう。
・第1話で友達の輪に感染した幸福を呼ぶ珍獣もまっすぐマップ中央部に向かうとは全く限りません。
ただし中継点にも他キャラが多数並んでいてリレー形式で伝わっていく場合は話は別です。
しかしほとんどの参加者はマップ中央部かその付近に配置されていますので
結局の所感染力は幸福を呼ぶ珍獣がどの程度の密度でマップ全体で増えているかによるところが大きいことになります。
友達の輪に感染した他キャラが勝手に動けば平和(ひらかず)自身は何もする必要が無いため本人は意図していないほぼ他人頼みの戦略。
・『友達の輪。』の能力を除いた平和(ひらかず)の力は一般人の中でも非力な部類。
前話
目次
次話