マシリトの放送
『皆さんおはようございまーす』
マシリトの声だった。拡声器がどこにあるのかわからないが金属的な歪みは別にして
はっきり聞こえた。
『元編集長のマシリトでーす。みんな元気にやってるかあ?
それじゃこれまでに打ち切られた先生方の名前を言うからなー。
まずブリーチの久保帯人先生』
それで藤崎の頬がぐっとこわばった。新連載も軌道に乗り巻頭カラーまで
こぎついた久保が死んだ?これでWJの売上がどれほど落ちたのだろう?
『続いて黒猫の矢吹健太郎先生、ライパクの鈴木央先生、他誌移籍しやがった
黒岩よしひろ先生、八神健先生、テンテンとかニャンタローの小栗かずまた先生
、遊戯王の高橋和希先生、ばかばかしいガモウ先生、バガンの山田和重先生、
ぬーべーとかマジシャンの岡野剛先生、迷代打さとふ先生、ベテラン秋元治先生
ーいいペースだぞー。うれしいなぁ。』
打ち切られ者の多さにショックを受けてもいたし、マシリトの口調にむかつきも
したが、藤崎はWJの売上を気にしていた。
前話
目次
次話