無題






あ・・・。今気付いた。と、言うより思い出した。

僕はあの男を殺した時から違和感を感じてたんだよ。
なぜ体格も良くて喧嘩慣れしてる鉄平がただのショタに過ぎなかった僕にああも易々と殴り殺されたのか?
もちろん素手と金属バットという差はあった。でもそれは絶対的な差にはならなかったはずだ。
僕が持ってたのは拳銃でもなく日本刀でもなくただの金属バットに過ぎないんだ。
大人とショタの力の差を考えればひっくり返せない程の不利ではなかったはず。
なのになぜかあいつは・・・鉄平は満足な抵抗一つ出来ずに・・・。
出来ずに・・・? 嘘だ・・・・! 僕、覚えてるじゃないかよ・・・。

鉄平は抵抗出来なかったんじゃない・・・。しなかったんだ・・・!!
あいつは・・・金属バットで殴られて腕がひしゃげて額を割られてるにもかかわらず言い続けてたんじゃないか!!それを!
怯えさせないように微笑みながら・・・次の一言こそ心に届くと信じて。
それを口にしていたんじゃないか・・・。

大丈夫、




「わしを、信じて」

【国木田@涼宮ハルヒの憂鬱 生存確認 支給品・金属バット@ひぐらしの鳴くころに】
【北条鉄平@ひぐらしの鳴く頃に 死亡確認】
【残り25人+1人】




感動です。
鉄平の決意、国木田への思い。
その全てが文面から伝わってきました。
もはやこれ以上の言葉は無粋と思える程の大作でした超GJ!



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