無題






「よう、盲文」
「なっ! 貴様は!?」
現れた男を見た盲文に驚愕が走る。
目の前に現れた者の名は勉強男。
盲文自身が最も忌み嫌う作家である。
「そう毛嫌いするなよ、貴様はオレさ盲文作家」
嫌らしげな笑みを浮かべながら、勉強男が誘うように歩み寄る。
「違うお前はオレじゃない。オレは勉強男なんかじゃない!!」
盲文は解らぬのは文だけではないと言わんばかりに、頭を抱え喚き散らす。
「オマエはいちゃいけねぇんだ! 俺の前から……消えろぉぉぉぉ!!」
叫びを上げながら勉強に襲い掛かる盲文。
―――だが。
「はっ。贋作が真物に敵うものかッ!!」
勉強の失笑。
宙に一陣の閃光が走った。
同時に、盲文の首から夥しいまでの鮮血が溢れる。
「がっ……ご!!」
叫びはもはや声にもならぬ。
恨めしげに勉強を見つめながら盲文はその意識を閉じた。

【勉強男/B5/一日目1:00】

【盲文作家@ジャンプ2nd 死亡】
【残り27人】




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