無題






「くっ……やはり、この島からは逃げられないか。」
彼の目の前には断崖絶壁、その下には海が広がっていて、そこから落ちれば助かりそうに無い。
「やはりここが島だというのは本当らしいな。仕方がない、戻るか。」
彼は振り向き、戦いの前の一礼をするといつ敵が来ても良いように構えた。
武器は必要無かった。素手でも十分な殺傷力があるからだ。

彼は構えたまま、わずか一歩後ろに下がった。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
その瞬間、彼の身体は崖の下に落ちた。

【「カラテカ」カラテカ 死亡】



前話   目次   次話