無題






二人の剣士が対峙していた。
片や黄金の甲冑に身を固め、もう一方は銀の鎧をまとっていた。
黄金の鎧武者・・・ギルは目の前の剣士を注意深く観察した。
燃えるような赤い髪が眼をひく。端正な顔立ちは女性がほうってはおくまい。
そんな一見優男風の相手だが、その力量は並大抵のものではあるまい。幾度も冒険を重ねてきたような凄みを感じる。
銀色の装備も尋常のものではあるまい。彼の体にしっくりとなじみ、あまつさえ魔力も込められているようだ。
しかし、ギル自身にも、この黄金の鎧がある。イシターの加護を受けたこの鎧は敵の銀の装備に劣ることは無いはずだ。

・・・ならば使い手の力量次第ということか。

ギルはすらりと剣を抜き、赤毛の剣士めがけて突進した!
敵は特に構えを変えることもない。

正面から受け止める気か! 
こちらの体力はMAXだ、ハイパーナイトと交差しても負けんぞ!

ギルは構わず剣を前方に突き出したまま相手に突っ込んでいった。

その時、赤毛の剣士が半歩横に動いた。

ザシュザシュザシュ!

敵に一太刀も浴びせることなく、ギルは倒れた。
一人分の広さしかない通路で戦ったなら、また別の結果が待っていたのかもしれない。
だがこの広い戦場では、赤毛の剣士・・・アドルの奥義「半キャラずらし」に敵うはずもなかった・・・。

イース  アドル生存
ドルアーガの塔  ギル死亡



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