無題
その時。
姫川琴音は突如として苦しみ出した。
彼女の能力。時として制御不能となる。
行動を共にしていた世話好きの鳴沢唯が悲鳴を上げる。
「どうしたの!琴音ちゃん!」
苦しみ、もがく琴音。
「来ないで!ここに来ないで!」
・・・琴音の能力。それが爆発し、付近一帯を焼け野原にしたのは
それから間もなくであった。
鳴沢唯 死亡。【残り20人】
それから間もなく、能力・・・裏を返すと、それは半数染色体の
体を持つ琴音にとっては生命を維持するに必要不可欠な生体エネ
ルギーなのであるが、それを使い果たした琴音はそれから間もなく
息絶えることとなった。
姫川琴音 死亡。【残り19人】
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