OP
……あれ?
ボクが目を覚ました場所は、見覚えのある教室だった。
えっと、あれぇ? ボクはししょーと一緒にテイルズロワのジョーカーと戦ってたはずなのに……
「蟹沢きぬ……もしかして蟹座氏かな?」
「蟹座じゃないもん! ……えっと、貴方は?」
隣の青い髪の女の子が話しかけてくる。
えーと、このキャラはらきすたの泉こなた、だよね。アニ2ndの人かな?
「あ、私はアニロワの地球破壊爆弾。ちょっとやっかいな事になっちゃったみたいだねー」
「……あれ、何でか急に殺意が」
「わわっ! い、一旦それについては置いとこう! 今はそれどころじゃないんだって!」
「それどころって、そりゃ自分達でロワしなきゃなんてやっかいどころじゃないけど」
「んー、そういうレベルじゃないんだよねー。あ、そろそろ始まるね。見せしめにならないよう気をつけて」
「え、それって……」
どういうこと? と尋ねる前に黒板の前に突然ピンク色のドアが現れ、その中から……なんだろう、あれ。
「げっ、あんたは!?」
「またあんたなの? ケヒッ」
何人かの女の子がドアから出てきたやたらファンシーな化物に反応する。
その化物はボク達を見渡すと、満足そうに頷いて口を開いた。
「みんな目が覚めてるみたいだネ、早速説明させてもらうのサ! と言っても、勘のいい人は気づいてるかもネ?」
……そこで気づいた、気づいてしまった。
影の繋ぎ氏さんにはずしてもらったはずの首輪が、再び付けられていることに。
これは、まさか……
「キャハハ! そのとーりっ! これからここにいる人達で殺し合いをしてもらうヨ! ルールはもう知ってるよネ?
6時間毎の放送を聞き逃しちゃうと大変だヨ☆」
や、やっぱり……バトル、ロワイヤルなんだ……今まで参加させられていたのとは、また、別の……!
「っざけんなぁ!」
大きな声と共に一人の男の子が立ち上がって……ししょー!?
「ししょ――」
「落ち着けヒューマン、奴は『本物』だ」
アーカードの声で地球破壊爆弾さんがボクを遮る。
本物って、どういうこと? まさか、あれは本物の圭一……
「あれれ? ここで逆らうってことが何を意味してるのか、覚えてないのかナ?」
「知ったことかよ! お前みたいなのがいるから、みんなは……俺は、絶対にお前らなんかに負けはしねぇ!」
「ふーん、なら、望み通りにしてあげるヨ」
ピ、と圭一の首輪から電子音が鳴り響く。
見せしめ役……そんな、対主催筆頭の圭一が?
止めなくては、今この場であの主催を取り押さえて首輪の爆破を止めさせないと!
「落ち着けと言っているヒューマン。主催は奴一人ではない」
「だ、だからって、このまま見てるだけなんて……!」
「見せしめが二人に増えるだけだ……!」
そのとおりだ、この場で立ち向かったところで何もできはしない。
だけど、それでも……!
「みんな聞いてくれ! 俺たちはこんな奴に従う必要はない! 全員で協力すれば絶対に道は見つかるはずだ! だから諦めるな! もう俺たちは殺し合いなんてする必要は――」
最後の一言が爆発音に遮られる。
……見てるしか、できなかった……
圭一が、命がけでボク達に呼びかけてくれたのに、それを見殺しにすることしかできなかった……!
化物は楽しげに笑いながら、一言告げる。
「ゲームスタート、なのサ」
【前原圭一@ギャルゲロワ 死亡】
【残り28名】
【主催残り だいたい300人くらい?】
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