アナザー






「皆さん、目を覚ましてください!!」
名無し達の挽歌は山頂から大声で叫んだ。
こんなことをしたら原作のバトロワのように殺される危険性が大であったが、挽歌にはそうならない自信があった。
何故なら後半、矛盾合わせや時間軸調整等、人が嫌がることは進んでやり、リーダーとしてハカロワを引っ張っていった。
その結果皆の信頼を勝ち取ることに成功したのだ。
挽歌は叫ぶ。山頂のさわやかな空気と必死な熱気が合わさり、異常な雰囲気が出来上がる。
(誰が、誰か来てくれ)
気が薄れそうになったその時。
「挽歌さん!」
声がした。

(やった)

ふと気が抜けて、方膝をついた。

達成感がある笑顔を声の方に向けた。

「あなたの事嫌いでした!!」

にいむらの膝が来た。

にいむらは挽歌の支給バックを取ると、死体には一瞥もくれず立ち去った。
死体にはただ風に呼ばれたゴミが当たるだけであり、そうこうしているうちに風景に馴染んでいく。
しかし、馴染む前に挽歌は死体から復活した。防弾チョッキのお陰である。
そして誓った。2ちゃんねらーなど信用できない。
「この侍挽歌が抹殺してやるぜ!!」



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