暢気な二人
「あ〜暇だ、すんげぇ暇だ・・・」
暇人(12番)は、名前の通り暇人だった。
こんな所まで連れて来られて暇暇言ってられるのは賞賛に値する。
「どうせこんなくだらないゲームやるなら、もうちょっと楽しめる支給武器よこせってんだ。」
彼の支給武器はデリンジャー。
これでは彼の暇を潰す事はできなかった。
「暇だなぁ〜、なんか他に面白いものねぇかなぁ〜。」
ごそごそと鞄を漁るも出てくるのは、従来のバトロワと同じ食料や水などばかり。
「あ〜、もういいや、寝る・・・」
彼は能天気にも「暇」というだけで昼寝を始めた。
ピコピコ
「・・・ん?」
不思議な音に目を覚ます暇人。
「なんだ、今の音?」
暇を持て余した彼は、好奇心に耐え切れず音の発信源を探る事にした。
ピコピコピコ
音が近くなってきた。
発信源らしき場所には人が1人座って何かしている。
少しづつ少しづつ、慎重に近づき発信源を見ると・・・
「くそっ、難しいな、この支給されたゲーム!」
暢気にゲームをやっている♯7-76(44番)がいた。
(ゲームだって?)
ゲームと聞いた彼は茂みから飛び出すと
「そのゲーム、俺にもやらせてくれ!」
こちらも暢気にゲームをやらせてもらおうとしていた。
【12: 暇人 暇つぶし発見 デリンジャー所持】
【44: ♯7-76 携帯ゲーム所持】
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